新規事業開発とは?プロセス・進め方や役立つフレームワークを紹介

新規事業開発とは?プロセス・進め方や役立つフレームワークを紹介
    • 新規事業
    • 経営ノウハウ
  • 2023年7月14日

市場や経済状況の変化にともない、経営を強化するため新規事業の開発を検討している経営者の方も多いのではないでしょうか。

しかし、新規事業開発の経験やノウハウがないと、何をすればいいのか、何から始めればいいのかわからないこともあります。

「どのような分野で新規事業を開発すべきか?」

新規事業開発のプロセスや全体像を把握しておきたい」

「新規事業立ち上げが失敗に終わってしまうのではないかと不安…」

このようなお悩みを持つ方に向けて、新規事業開発支援を数多く行ってきた私が、以下の内容を解説します。

  • 新規事業開発のプロセス
  • 新規事業開発に必要なスキル
  • 新規事業開発が失敗する原因

私は新規事業開発特化の経営コンサルティングを提供している、「株式会社Pro-D-use」の創業取締役兼経営コンサルタントとして、数多くの新規事業の成功と失敗を見てきました。

執筆者:株式会社Pro-D-use岡島光太郎

新規事業開発にあたって陥りやすい失敗やそれを回避する方法、役立つフレームワークなど、新規事業開発に必要なことを網羅的に解説します。

本記事で実現できること。

  • 新規事業のプロセスや全体像が把握できるようになる
  • 新規事業を立ち上げる領域の選び方が理解できる
  • 新規事業が失敗してしまう原因と、その回避方法を理解できるようになる

新規事業は「なんとなく」で進めると、必ず失敗します。上手くいく新規事業には一定のパターンがあり、それを知らずに新規事業を始めてはいけません。

弊社「(株)Pro-D-use(プロディーユース)」は、“伴走型の新規事業支援” を得意とするコンサルティング会社です。これまで300件以上の新規事業の相談を受け売上10.38倍」「営業利益大赤字→営利23%の黒字化など、多くの実績をあげてきました。

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新規事業開発とは?

新規事業開発とは、企業内で新しいビジネスをゼロから企画し、立ち上げることを指します。

市場や経済状況、消費者ニーズの変化や技術革新など、企業を取り巻く環境の変化に合わせ、未来への投資として新事業を展開する必要があります。

市場の変化にともない、製品のライフサイクルは短くなりつつあるのが現状です。

消費者の情報収集スキルが向上し、新しい製品や、性能や利便性がより高い製品を求めるようになり、各企業はそのニーズにこたえるべく新しい製品を世に生み出そうとしています。また、新規参入企業の登場によって、競争が激化する場合もあります。

既存製品や事業だけでは市場の変化に追いつけず、市場優位性を発揮できなくなる可能性があるため、新規事業を開発してより経営を強化することが重要です。

新規事業開発のプロセスや進め方

新規事業開発は、以下の流れで行います。

  1. 自社の棚卸し・分析
  2. 新規事業のアイデア出し・選定
  3. 事業性の評価・検討
  4. 開発・販売体制の構築

新規事業立ち上げのプロセスについては、以下の記事で詳細を解説しています。それぞれのフェーズの詳細や押さえておくべきポイントについて知りたい方は、以下の記事もあわせてご参照ください。

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進め方1. 自社の棚卸し・分析

まず、自社の状況や市場内での立ち位置について情報を整理し、分析します。

  • 現在行っている事業やリソース、技術
  • 商品・サービスとその顧客層
  • マーケティングチャネル など

上記の項目について、自社の状況を洗い出します。

自社の状況についての分析を最初に行う理由は、まったく新しい分野に挑戦するより、既存の事業や製品を活かしてできる事業を考える方が成功確率を高められるからです。

中小企業庁では、新規事業戦略の種類について、以下のように定義しています。

新規事業展開の種類

企業の事業展開の戦略について
参照:中小企業白書 2017

ニッチな産業やブルーオーシャンな市場は、ニーズが存在せず、コストをかけて新規事業を開発してもなかなか成果が上げられないことが多くあります。新規事業成功の確率を高めるために、「新製品開発戦略」(既存市場で新製品を展開)や、「新市場開拓戦略」(新市場で既存事業を展開)の方針を取るのがおすすめです。

自社の強みを活かせそうな分野はあるか、不足しているリソースは何か、既存事業とシナジーが発揮できそうな分野はあるかなどについて分析してみましょう。

進め方2. 新規事業のアイデア出し・選定

自社の強みやリソースについて洗い出したら、整理した情報をもとに新規事業のアイデア出しを行います。

新規事業のアイデアを出す際は、以下のような視点から多角的に考えてみるのがポイントです。

  • 収集したデータから仮説を立てる
  • 顧客目線で考える
  • 既存の要素を組み合わせる など

アイデアがなかなか出ない場合は、「マンダラート」や「SCAPER」「5W1H」などのフレームワークを活用してみましょう。

アイデアがある程度出せたら、自社の方針や戦略に合うものを2〜3個程度に絞り込みます。

なお、新規事業のアイデア出しについてもっと詳しく知りたい方は、下記の記事をご参考ください。

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進め方3. 事業性の評価・検討

新規事業の企画案に対して、継続性や成長性などの事業性について評価・検討を行います。

市場調査や競合調査、テストマーケティングなどをおこない、市場で競争優位性を獲得できるか、本当に顧客ニーズがあるかを検討します。

また、新規事業を取り巻く法規について調べ、事業に違法性がないかを確認するのも重要です。

法的に問題があった場合、新規事業立ち上げ後に営業停止を命じられる可能性があるので、立ち上げ前に以下の方法でしっかりと確認しておくことをおすすめします。

  • 許認可の手続きについて調べる
  • 行政の照会制度を利用する
  • 専門家にリーガルチェックを依頼する

市場調査や法規チェックができたら、売上や利益の計画を立て収益シミュレーションを行い、収益性を評価します。その事業が黒字化する時期について、目標を立ててみましょう。

法規、顧客ニーズ、収益性などのチェックが完了したら開発や販売に向けて本格的に動き出します。

進め方4. 開発・販売体制の構築

開発や販売体制の構築のため、新規事業の責任者や推進者、開発、営業メンバーなどの組織体制を整えます。

メンバーを揃えると同時に、開発やマーケティング、営業にどれくらいの資金を投入するのかの計画策定も行います。

体制構築のポイントは、「戦略も無しに雇用スタッフを増やさないこと」です。最初のうちは、社内にいるメンバーで対応します。少し忙しい程度であれば、外部パートナーを探して協力を得るのも選択肢の1つです。

完璧に準備をするのではなく、スモールスタートで徐々に完成形に近づけるのが失敗しない秘訣です。

もっと詳しく新規事業の組織体制づくりについて学びたい方は、下記の記事をご覧ください。

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新規事業開発で役立つフレームワーク

新規事業開発には、自社や市場、顧客、競合について調査し、整理・分析を行うことが重要です。

調査や分析に役立つフレームワークを、以下の6つ紹介します。

  • SWOT分析
  • VRIO分析
  • 3C分析
  • PEST分析
  • アンゾフの成長マトリクス
  • 4P分析

新規事業開発でで役に立つか各種フレームワークについては、以下の記事で解説しています。この記事では概要を解説するので、より詳しく知りたい方は以下の記事もあわせてご参照ください。

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フレームワーク1. SWOT分析

SWOT分析

SWOT分析とは、自社の状況について、以下の項目に従って分析するフレームワークです。

  • Strength(強み)
  • Weakness(弱み)
  • Opportunity(機会)
  • Threat(脅威)

上記の項目について情報を整理したら、自社の強みを活かす方法や、弱点の解消、リスク回避などの方法を考案します。

このSWOT分析を行うことで、自社の現状を把握でき、経営戦略を策定するのに役立ちます。既存事業の強みや弱みを分析し、どのような新規事業を立ち上げるのが得策なのかを検討するのに役立つフレームワークです。

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フレームワーク2. VRIO分析

VRIO分析とは、自社の経営資源を評価・分析するフレームワークです。以下の観点に沿って、自社の状況を評価します。

  • Value(経済価値)
  • Rarity(希少性)
  • Imitability(模倣可能性)
  • Organization(組織)

各項目にYes/Noで回答し、自社の競争優位性について把握します。

自社の経営資源を分析し、強みとなる資源を活かしたり、不足する資源を補ったりできる新規事業を考案するのに役立ちます。自社の資産やその量、質、競合に模倣されるリスクなどについて把握できていない場合は、VRIO分析を活用するのがおすすめです。

フレームワーク3. 3C分析

3C分析

3C分析とは、市場と自社との関係性を、内部要因と外部要因から把握、分析するフレームワークです。以下の3つのCについて情報を整理し、分析します。

  • Customer(市場・顧客)
  • Competitor(競合)
  • Company(自社)

3C分析は、事実を集めて3者の関係性を明確にし、事業の成功要因を発見するのに役立つフレームワークです。市場理解と競合理解、自社理解によって出てきたアイデアを、新規事業の企画に落とし込むことができます。

フレームワーク4. PEST分析

PEST分析

PEST分析とは、マクロ環境を把握するのに役立つフレームワークです。マクロ環境とは、企業そのものを取り巻く環境ではなく、企業が属している業界を取り巻いている外部要因を指します。

PEST分析では、以下の4つの要因を整理、分析します。

  • Politics(政治)
  • Economy(経済)
  • Society(社会)
  • Technology(技術)

PEST分析でマクロの競争環境を把握することで、事業案の検討や今後の変化予測に役立てられます

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フレームワーク5. アンゾフの成長マトリクス

アンゾフの成長マトリクス

アンゾフの成長マトリクスとは、「商品」「市場」を「既存」「新規」とかけあわせ、それぞれの領域で自社がどれほど優位性を発揮できるかについて分析するフレームワークです。具体的には、以下の4つの領域について分析します。

  • 既存商品×既存市場
  • 新規商品×既存市場
  • 既存商品×新規市場
  • 新規商品×新規市場

新規事業立ち上げは、「新規商品×新規市場」以外の領域で行うのがおすすめです。

アンゾフの成長マトリクスは、商品と市場について、新規か既存かの2つの軸で事業のアイデアを考えるのに役立ちます。また、新規事業のアイデアが既存事業と離れすぎていないか、既存事業との相互送客が期待できるかについて把握しやすくなります。

フレームワーク6. 4P分析

4P分析とは、「Product」「Price」「Place」「Promotion」の4つのポイントで、自社の製品を分析するフレームワークです。

  • Product:どのような製品・サービスを提供するか
  • Price:製品・サービスの提供価格
  • Place:製品・サービスの提供場所、提供方法
  • Promotion:製品・サービスの販促方法

新規事業の計画を立てる際、検討事項に過不足がないかを確認するのに役立つフレームワークです。

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新規事業開発には、さまざまなスキルや能力が求められます。

まず、新規事業を成功に導くための高いリーダーシップスキルです。トラブルや摩擦が生じた際にも冷静に対応し、社内全体のコンセンサスを得ることができる人材が適しています。

また、市場調査や競合調査を行い事業計画を立てるために、論理的思考や情報収集能力などのスキルも必要です。集めた情報を資料にまとめる資料作成スキルや、経営層や取引先の理解を得るためのプレゼンテーションスキルも求められます。

新規事業に向いている人」、「新規事業に求められるスキル」については、下記の記事で詳しく解説しています。ご覧ください。

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従来のやり方が通用しない場合でも、柔軟に対応できる応用力が必要です。新規事業開発には、挑戦することが好きな人や、合理的に判断できる人が適しているといえます。逆に、頭だけで考える人や、他責思考の人は新規事業開発には向いていないでしょう。

新規事業開発が失敗してしまう理由

入念な準備をして体制を整えたとしても、新規事業が失敗してしまうことは多くあります。失敗の原因としてよくあるものを把握しておき、回避することで成功の可能性を高められます。

新規事業が失敗してしまう理由は、主に以下の3つです。

  • 参入する市場を間違えてしまうから
  • 自社に不釣り合いな新規事業を選んでしまうから
  • 競合との競争に勝てないから

新規事業が失敗してしまう上記の原因と、回避する方法について1つずつ解説します。

なお、新規事業が成功するチェックポイントについては下記の記事で詳しく解説しています。

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失敗する理由1. 参入する市場を間違えてしまうから

1つ目の理由は、参入する市場を間違えてしまうことです。

市場調査やユーザーのニーズ調査が不十分だと、自社にとって勝ち目のない市場やニーズのない市場を選んでしまい、失敗の原因となります。

企業が作りたいものを開発するプロダクトアウト型で新規事業を開発すると、ニーズと合わず失敗する可能性があります。市場やユーザーのニーズにもとづいて製品・サービスを開発するマーケットイン型で新規事業の開発を行うことが重要です。

市場やニーズのリサーチは特に重要なので、コストを惜しまず、時間とリソースをかけて行う必要があります

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失敗する理由2. 自社に不釣り合いな新規事業を選んでしまうから

2つ目は、自社に不釣り合いな新規事業を選んでしまい、自社のリソースやノウハウを活かせないという理由です。

「自社の経営リソースが使えない事業」や、「自社が扱えない予算を使わないと参入できない事業」を選択すると、自社の強みを活かすことができず失敗に終わる可能性が高くなります。

できるだけ自社のリソースや予算、経営資源、ノウハウを応用できる新規事業にすることが重要です。

失敗する理由3. 競合との競争に勝てないから

3つ目は、競合との競争に勝てず新規事業が失敗してしまうことです。

競合に勝てない理由はさまざまです。ノウハウや経験、技術力が足りない、マーケティングや営業の面で優位性を取れない、人材や資金が足りないなど、さまざまな要因があります。

競合がいない市場を選びたくなりますが、競合がまったくいない市場を選んでしまうと、ニーズが存在せず収益を上げられない可能性があるので注意が必要です。競合が多い市場に挑戦すること自体は問題ありませんが、需要に対して参入者が多い場合も勝てる可能性は低くなってしまいます。

また、1社独占の場合も、独占できるだけの理由があり、そこに挑戦しても勝てる可能性は低くなります。実は顧客もリスクを追ってまで新規参入者に切り替えることは考えにくいため、1社が独占している市場に挑戦するのも得策ではありません。

市場や競合についてしっかりとリサーチし、自社が優位に立てる可能性があるかどうか入念に分析することが重要です。

新規事業開発の成功事例

新規事業を成功させるには、失敗だけでなく成功の事例についても知っておくことが重要です。成功要因を分析し、自社の事業で活かせる部分を取り入れてみることをおすすめします。

この章では、Pro-d-Useが携わった、新規事業開発の成功事例について解説します。

成功事例1. コスモス食品株式会社

コスモス食品1

【企業概要】

フリーズドライ製造事業を展開している、コスモス食品株式会社様の事例です。

兵庫県に本社があり、設立50年以上の歴史を持つ同社は、大手企業のOEM製造をメイン事業として展開していました。長年の夢である「自社のオリジナルブランド設立」に向けて、過去に新規事業の立ち上げを試みていました。

【抱えていた課題】

新規事業として、オリジナルのフリーズドライ食品事業を立ち上げましたが、その後8年間も赤字続きで利益が確保できない状態が続いていました。

認知向上のための施策として、既存の取引先への案内や全国キャラバンを実施していましたが、どれも成果には至りませんでした。

そこでPro-D-Useが参画し、市場調査や営業戦略の策定、新規顧客の販路開拓などを支援すると同時に、従業員様のマネジメントも行いました。

【支援内容】

  • 調査(市場調査、競合調査など足を使って情報集め/売り方・陳列などの把握)
  • 実営業(営業代行、営業同行で現場館をつかむ)
  • 営業環境の整備(営業資料、営業ツール作成、トークスクリプトの作成)
  • ロックオン顧客(5社)の設定と営業、契約
  • 新規顧客の販路の開拓
  • 営業部長のマネジメント(メンター)
  • 営業戦略の策定
  • 次年度の営業目標・予算・KPIの設定
  • 営業ロードマップの作成
  • 営業ツールの作成
  • 営業メンバーのマネジメント代行

【得られた成果】

Pro-D-useの支援の結果、全体の売上は2%から20%へ増加。オリジナルブランドの売上は5年で7倍と、数十億円レベルの売上に到達しました。長年の夢であるオリジナルブランドの成功だけでなく、会社全体の売上も引き上げる結果となりました。

成功事例2. C社

C社

【企業概要】

C社様は、中部地方でシステム開発の受託開発事業を展開している、設立約20年の老舗企業様です。

【抱えていた課題】

同社は収入の柱を増やすため、アイデアを思いついた順に新規事業をいくつも立ち上げていました。しかし、すべての事業において、利益はおろか売上の見込みすら立てられないという課題がありました。

課題の原因は、新規事業立ち上げのスキルや経験がないこと、新規事業への基本姿勢が間違っていたことでした。また、事業開発やマーケティングについてもスキル・経験が不足しており、状況の悪化を招いていました

そこでPro-D-useがプロジェクトに参画し、新規事業立ち上げの支援と同時に人材育成も並行して実施しました。

【支援内容】

  • 既存事業の棚卸し代行
  • 競合調査(覆面調査含む)
  • 市場調査
  • 新規事業企画の策定
  • ビジネスモデルの構築
  • 事業計画書、収支シミュレーション作成
  • テストマーケティングの企画〜実施
  • プロダクト開発のマネジメント
  • 従業員様のマネジメント&教育

【得られた成果】

Pro-D-Useが新規事業立ち上げ支援を行い、これまでとは異なりマーケットイン型で新規事業開発を実施できるようになりました。プロダクトの開発前に契約(売上)の見込みが発生し、収益化の目処が立てられるようになりました。

それと同時に人材育成の支援を行った結果、社内で新規事業開発の独自マニュアルやノウハウが実装され、正しい新規事業開発を再現できるようになったのも成果の1つです。

新規事業開発でお困りなら、専門家へ相談するのがおすすめ

新規事業を開発するにあたり、市場や競合の調査、計画書・企画書の作成、戦略の構築など数多くのフェーズを着実に行う必要があります。

新規事業開発の経験やノウハウがない場合は、すべてのフェーズを手探りで行わなければならず、せっかくコストをかけて新規事業を企画してもうまく進められないことがあります。

新規事業開発でお困りの場合は、その分野で知識や実績のある専門家に相談するのも1つの方法です。

株式会社Pro-D-Useは、これまで数多くの新規事業開発支援を行ってきた経営コンサルティング会社です。アドバイザーとしてではなく企業の一員としてプロジェクトに参画し、数々の実績をもとに培ったノウハウで新規事業立ち上げを支援します。

新規事業立ち上げに成功したあとも、収益化のため営業・販売の改善や拡大戦略の構築を支援いたします。ぜひ一度お気軽にご相談ください。

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新規事業開発を実施し、会社を大きく成長させよう

新規事業開発を実施し、会社を大きく成長させよう

新規事業立ち上げにあたり、重要なのは市場優位性を獲得することです。自社が優位性を獲得できる見込みを立てた上で、事業の領域や方向性の決定や、製品・サービスの開発を行うことが重要です。

ぜひこの記事を参考に、新規事業開発のプロセスと、失敗を回避するためのポイントを把握して新規事業立ち上げの検討を行っていただければと思います。

新規事業開発のノウハウや経験がない場合は、専門家に相談するのも1つの方法です。

株式会社Pro-D-useは、新規事業開発に特化した経営コンサルティングサービスを提供しています。市場調査代行や事業企画の策定、事業戦略の構築など、貴社の一員となって新規事業の成功に向けて支援を行います。新規事業開発でお困りの企業様は、ぜひ一度ご相談ください。

新規事業は「なんとなく」で進めると、必ず失敗します。上手くいく新規事業には一定のパターンがあり、それを知らずに新規事業を始めてはいけません。

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コラム著者プロフィール

岡島光太郎

岡島 光太郎

取締役副社長 兼 経営コンサルタント(Co-founder)

2009年:(株)リクルートに新卒で入社。営業・企画の両面で責任者を務める。
※リクルートではMVPやマネジメント賞など、個人・マネージャー賞を多数受賞。
2013年:(株)データX(旧:フロムスクラッチ)の創業期に転職。営業や新卒・中途採用の責任者を務める。
2014年:アソビュー(株)に転職。その後、営業責任者、新規事業責任者を歴任。
2015年:(株)Pro-D-useを創業。取締役副社長(現任)に就任。

【得意領域】
新規事業の立上げ~収益化、成果を上げる営業の仕組み作り、BtoBのWebマーケティングを主軸とした売れる仕組み作り、DXまで見通したIT・SaaS・業務システムの導入や運用、融資を中心とした資金調達~財務のコンサルティングを得意としている。

【担当業種】
「システム受託開発」「Webサービス」「Tech系全般」「製造」「建築」「販売・サービス」「スクール業」など多岐。

【資格・認定】
中小企業庁認定:中小企業デジタル化応援隊事業認定IT専門家 / I00087391
経済産業省認定:情報処理支援機関 / 第39号‐24060007(21)