新規事業がうまくいかない「14パターン」とは?対処法と立て直し事例を解説

新規事業がうまくいかない「14パターン」とは?対処法と立て直し事例を解説
    • 新規事業
  • 2023年8月30日

新規事業を立ち上げたものの、「うまくいかない…」と悩んでいる中小企業経営者、あるいは新規事業担当者の方は多いのではないでしょうか?

新規事業うまくいかないのはなぜ?(原因を知りたい)」

「どうしたら新規事業はうまくいく?(やり方を知りたい)」

実は、新規事業は「うまくいかない(失敗する)方が、多い」ものです。

なぜなら、中小企業では新規事業開発の知見のある人材がほとんどおらず、適切な進め方がされていないからです。

筆者は、新規事業コンサルティング会社の(株)Pro-D-useで、数多くの中小・中堅製造業の経営コンサルを行ってきました。その中で、うまくいっていない新規事業を立て直し、収益の柱まで育て上げるサポートをしてきました。

執筆者:株式会社Pro-D-use岡島光太郎

本記事では、新規事業がうまくいかない時の失敗パターンと対処法、立て直した事例について、Pro-D-useの経験をもとに解説します。

本記事から学べるのは、以下の4点です。

  • 新規事業の失敗率は約9割と非常に高く、うまくいかないことがほとんど
  • 新規事業がうまくいかない背景には、14個の失敗パターンが考えられる
  • 新規事業がうまくいかなくても、適切に対処すれば立て直すことが可能
  • 中小企業がうまくいかなかった新規事業を立て直すためには、新規事業開発経験が豊富なコンサルタントへの依頼がおすすめ

本記事で実現できること。

  • 自社の新規事業がうまくいかない原因がわかる
  • うまくいっていない新規事業に対して、適切な対処法を選べる

新規事業は「なんとなく」で進めると、必ず失敗します。上手くいく新規事業には一定のパターンがあり、それを知らずに新規事業を始めてはいけません。

弊社「(株)Pro-D-use(プロディーユース)」は、“伴走型の新規事業支援” を得意とするコンサルティング会社です。これまで300件以上の新規事業の相談を受け売上10.38倍」「営業利益大赤字→営利23%の黒字化など、多くの実績をあげてきました。

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目次

新規事業の成功率はたった4〜15%程度。大企業と中小企業で違いはある?

新規事業の成功率の明確なデータは存在しませんが、以下2つの調査から成功率は4~15%と推測することができます。

【参考資料】新規事業の成功率について

①「新規事業創出の実態調査」|アビームコンサルティング株式会社
②「2017年中小企業白書」|経済産業省

では、まず①のアビームコンサルティング株式会社の「新規事業創出の実態調査」のデータを見てみましょう。新規事業が中核事業にならないことを失敗と捉えると、新規事業の成功率はわずか4%しかないことがわかります。

新規事業創出各フェーズにおける成功率の変化

フェーズ割合
コンセプト創造100%
計画立案87%
立ち上げ準備62%
立ち上げ45%
単年黒字化17%
累損解消7%
中核事業化4%

次に、②の経済産業省の「2017年中小企業白書」から、新規事業の成功率を読み解いてみます。以下の表をご覧ください。

◆ 事業展開の成否別に見た、経常利益率の傾向

種別経常利益率が増加経常利益率が横ばい経常利益率が減少
新規事業が成功した(n=292)51.4%30.5%18.2%
新規事業が成功していない(n=728)30.2%41.1%28.7%
全体(n=1,020)36.3%38.0%25.7
出典:2017年中小企業白書 第3章 新事業展開の促進 P346|経産省

新規事業が成功した企業292社の51.4%を調査数全体の割合で考えると、約15%の成功率となります。これに対して、失敗率は約85%だといえます。

2つのデータをあわせると、新規事業の成功率は85~96%と非常に低い割合です。

新規事業は電通といった大手企業でも失敗するように、企業の大小にかかわらず失敗確率は高めです。

さらに中小企業においては、大企業に比べてかけられる予算や人員数が限られるため、失敗する確率がより高くなる傾向にあります

このように、中小企業が新規事業を成功させるには、大企業よりも難易度が高いことから、「新規事業がうまくいかない」と悩まれる経営者や担当者が多数いるのです。

下記の記事で、新規事業を失敗しないためのポイントを解説していますので、参考にしてみてください。

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新規事業がうまくいかない14個の失敗パターン

新規事業がうまくいかないパターンには、下記の14個があげられます。

  1. 想定よりもニーズの規模が小さかった
  2. 競合企業が強かった
  3. ビジネスモデルに穴があった
  4. マーケティング戦略が磨かれていなかった
  5. 自社の担当者の士気が高くなかった
  6. 新規事業開発の知見があるメンバーがいなかった
  7. 大企業と同じやり方をしてしまった
  8. 経営者が現場に丸投げしてしまった
  9. 複数の新規事業案を同時に進めてしまった
  10. 新規事業の判断を合議制で決めてしまった
  11. 補助金獲得のために新規事業を始めてしまった
  12. 最初から売るのを他人(代理店など)任せにしてしまった
  13. 新規事業を始める際に、アイデア出しから始めてしまった
  14. 自分がやりたいことから始めてしまった

今、新規事業がうまくいかないことに焦りを感じている方は、一度上記の例にあてはまっていないか確認してみてください。

当てはまっている場合は、原因が特定できたことになりますので、適切に対処すれば新規事業を立て直せる可能性があります

失敗パターン1. 想定よりもニーズの規模が小さかった

新規事業を立ち上げたものの、想定よりニーズの規模が小さかったために失敗してしまったパターンです。

とくに中小企業は、「世の中にないサービス」「ブルーシャン領域」「ニッチ領域」を狙うと大失敗する可能性が高いといえます。

下記の3点を押さえて新規事業を立ち上げると、こうした失敗を防ぐことが可能です。

戦略理由・意図
❶すでにマーケットがある領域で新規事業を展開まだ成熟していないマーケットだと、顧客に対して啓蒙(説明)するマーケティングコストが高い
・レッドオーシャンでも、需給ギャップが存在しているマーケットの参入の方がトータルコストが安い
❷大手のシェアの1%の獲得を目指す・100億円規模のマーケットの場合、1%のシェア奪取でも1億円になる
❸世の中にない商品を無理に作らない既存事業と関係ない領域を攻めるのはNG
・アンゾフの成長マトリクスのうち「既存製品×既存市場」もしくは「既存製品×新規市場」を戦場とするのがよい

中小企業は大企業と同じ戦略をとってもうまくいかないため、中小企業ならではの戦い方で攻めるのが適切です。

下記の記事で新規事業のニーズ調査について解説していますので、参考にしてみてください。

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失敗パターン2. 競合企業が強かった

競合企業が強く、市場でのシェアを想定よりも取れなかった場合、新規事業は失敗してしまいます。

この場合、テストマーケティング、最悪の場合、新規事業推進中のタイミングで「勝てないこと」が明らかになるため、大きなコストを犠牲にして中断しなければなりません。

そうならないためには、立ち上げ前に競合調査を徹底的におこなうことが必要です。

Web上で調べるだけでなく、下記の調査方法も最低限でも試してみましょう。

◆ Web以外の調査方法

  • 競合企業の営業マンからヒアリングする
  • 競合サービスの顧客からヒアリングする
  • 競合の財務情報や内部情報を手に入れる

自分たちでは難しい場合は、新規事業開発の経験豊富なコンサルタントのように、プロにお願いするとよいでしょう。

競合調査のコストを惜しまず、徹底して調査をしてみてください。

失敗パターン3. ビジネスモデルに穴があった

想定していたビジネスモデルに穴があり、失敗してしまうことがあります。

◆ ビジネスモデルに穴があった例

例1. 協業ありきでビジネスモデル構築したが、協業先が見つからず事業化に進めない
例2.
低コストで集客できるモデルを想定していたが、集客コストが想定の10倍かかった
例3. 安定的に供給できる仕入れ先のはずが、実際は生産数が想定の1/5程度だった

ビジネスモデルの穴は、やってみなければ気づけないものも多くあります。そのため、本格的に市場に参入する前に、必ずテストマーケティングを実施することが大切です。

失敗パターン4. マーケティング戦略が磨かれていなかった

マーケティング戦略が磨かれておらず、新商品やサービスをうまく売り込めないパターンです。

新商品やサービス自体が優れているからといって、自然に売れるはずはありません。

新規事業開発においては、何においても先に「ニーズがあるサービスか」「どこで売れば自動的に売れるか」を考えることが大切です。

こうした前提をもってマーケティング戦略を立てることで、自然に売れる仕組みを構築できます。

新規事業立ち上げ後、マーケティングがうまくいっていなかったものの、Pro-D-useの参入によって売上が5年で7倍になった事例がありますので、参考にしてみてください。
下記の記事では、新規事業におけるマーケティング戦略についてくわしく解説していますので、ぜひご覧ください。

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失敗パターン5. 自社の担当者の士気が高くなかった

新規事業開発の担当者やメンバーの士気が高くなかったことで、新規事業がうまくいかなかった例も多数あります。

そもそもメンバーを選出する際に、新規事業開発に向いている人材を選ぶのが大切です。

中小企業では、人手不足や評価体制が不十分といった理由で、新規事業開発中にモチベーションが下がってしまうこともあります。

そこで、メンバーのモチベーションを維持できる環境整備やインセンティブ設計も重要です。

下記の記事で、新規事業開発に向いている人の特徴を解説していますので、参考にしてみてください。

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失敗パターン6. 新規事業開発の経験があるメンバーがいなかった

新規事業開発の経験や知識をもつメンバーがいない状態で進めると、途中でうまくいかなくなってしまう場合があります。

経験のないメンバーだけで進めると、ニーズ・競合調査が不十分でそもそもの方向性を間違えてしまったり、適切なマーケティング戦略を立てられずに市場参入に失敗したりするからです。

新規事業開発は、経験値が高いメンバーがいるほど成功しやすくなります。

自社のチームに新規事業の経験があるメンバーがいない場合は、外部リソースを投入しましょう。

Pro-D-useでは、新規事業開発の経験が豊富なコンサルタントが、伴走型のサポートを行います。これにより、うまくいっていない事業の立て直しをしながら、自社に新規事業開発のノウハウを蓄積できます

まずは株式会社Pro-D-useの新規事業の無料相談にて、現在抱えているお悩みをお聞かせください。

新規事業立ち上げのノウハウについては、下記の記事でも紹介していますので、参考にしてみてください。

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失敗パターン7. 大企業と同じやり方をしてしまった

大企業のやり方を真似して進めた場合、中小企業は失敗することの方が多いといえます。

なぜなら、下記の項目をふくめて、あらゆる面で異なるからです。

◆ 大企業と中小企業で異なる点

  • 予算
  • 人材の質・量 
  • 顧客数・質 
  • 値付け
  • ブランド・知名度

そのため、中小企業の戦い方で挑む必要があります。

新規事業開発経験が少なく、自社に合った戦略がわからないという場合は、新規事業開発の経験豊富なコンサルタントにアドバイスしてもらうのが最適です。

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失敗パターン8. 経営者が現場に丸投げしてしまった

経営者が現場に丸投げしてしまうパターンは、成功が難しいでしょう。

とくに、市場・競合調査を飛ばして、経営者がアイデアだけを投下してしまう場合、ほぼ失敗に終わります。

調査もせずに出した経営者のアイデアを収益化させたいのであれば、自身のリソースをせめて50%は割かなければ、形にすらなりません。

担当者やメンバーがいくら頑張って期待に応えようと奮闘しても、それを適切に評価する制度も整っていないのなら、なおさらうまくいかないでしょう。

担当者やメンバーは次第に疲弊し、モチベーションの低下や離脱が発生します。

経営者が主体となって新規事業開発を進める場合は、下記に注意して進めるのがベストです。

  • 最後の決断・決定は必ず経営者が行い、担当者やメンバーに責任を押し付けない
  • 新規事業が失敗した時、犯人探しをしない(失敗に寛容な風土をつくる)

万が一新規事業開発に失敗しても、経営者が寛容に受け止めてくれることがわかれば、「次も挑戦しよう」という気持ちにつながります。

もし経営者が十分にリソースを割けないなら、組織づくりを徹底するのが大切です。

下記の記事で、新規事業開発における組織づくりについて解説していますので、参考にしてみてください。

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失敗パターン9. 複数の新規事業案を同時に進めてしまった

複数の新規事業案を同時並行すると、失敗する確率が高まります

新規事業は1つ成功させるだけでも多大な労力がかかるため、中堅・中小企業はとくに、一案に絞って進めていくのがベストです。

複数の新規事業案がある場合は、ニーズ・競合調査の時点で、形にする事業案を絞るのがよいでしょう。

複数事業を進めると、組織やメンバーが疲弊するとともに、お金も時間もかかってしまいます。

さらに成功率が下がるとなると、同時並行するメリットはありません

リソースが乏しい中小企業では、一点集中がベストと心得、1つの事業案を丁寧に進めていきましょう。

失敗パターン10. 新規事業の判断を合議制で決めてしまった

新規事業の方向性を決める際、合議制を採用すると、以下のデメリットが発生します。

  • 時間がかかる
  • 計画の柔軟性がなくなる
  • 経営視点をもたない人材の意思が反映される

合議制は合理的なように思えますが、意思決定には経営的な知識・経験が不可欠です。

にもかかわらず経営視点をもたない人材の意思が反映されてしまうと、新規事業はあらぬ方向へ進んでしまうことがあります。(最大のデメリットです)

一般社員は、新規事業が失敗しても給料が保証されており、責任を感じにくい立場です。

そのため「自分の仕事を増やしたくない」という視点で意思決定が行われ、本来目指すべきレベルに至らないこともあります。

そうなれば、せっかく新規事業開発を進めても、収益性がなくチープなものが出来上がってしまう可能性があります。

少なくとも、新規事業の立ち上げまでは、責任者と経営者の中で意思決定をしていくのが最適です。

失敗パターン11. 補助金獲得のために新規事業を始めてしまった

中小企業の中には、補助金を獲得するために新規事業を始めるケースがあります。補助金をもらうことが目的になると、新規事業はうまくいきません。

補助金は、あくまで新規事業を成功させるための「手段」です。

そもそも補助金申請は、苦労の割に採択されないことが多く、また採択されてもその後とんでもない苦労を強いられることになります。

新規事業が当初の計画通り進んでいない場合、返金を求められるものもあり、恐ろしいものなのです。

さらにいうと、補助金の申請期間に事業を考え始めるようでは、うまくいきません。

補助金申請前に、テストマーケティングが終わり、ニーズがあり、成功見込みがある新規事業になっていることが大前提です。

このように補助金申請に至るまでに長い道のりがありますので、「補助金が欲しい」という理由だけで事業を立ち上げるのはやめましょう。

もう1つ注意するなら、補助金申請のプロに「事業内容の検討してもらおう」といったコンサルティングを依頼することのないようにしましょう。

補助金申請プロのだいたいが中小企業診断士や、認定支援機関の方々のため、「丸投げできるのでは?」と思ってしまいがちです。

しかし彼らは、「補助金申請を通すプロ」であって、「事業構築のプロではない」のです

下記の記事では、新規事業における補助金の考え方について解説していますので、参考にしてみてください。

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失敗パターン12. 最初から売るのを他人(代理店など)任せにしてしまった

せっかく新規事業を立ち上げても、最初から販売を代理店に任せてしまっては、うまくいかないケースがほとんどです。

なぜなら、よっぽど「顧客にとって強烈な差別化されたサービス」でない限り、代理店では決して売れません。

代理店に依頼する場合は、売れる仕組み(営業手法や営業資料が揃っている状態)ができていることが前提となります。

なぜなら代理店は、営業活動を大量にこなすことに長けているのであって、「あなたの会社のサービスを適宜改善・工夫しながら売るのが得意なわけではないから」です

究極をいうと代理店は、売上のための発注が欲しいのであって、貴社の新規事業サービスが売れなくても困ることはありません。

まずは、自ら営業活動をして「どうしたら売れるのか?」「サービスをどう改善したら売れるのか?」を突き詰めてから依頼しましょう。

下記の記事では、新規事業の営業方法についても触れていますので、参考にしてみてください。

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失敗パターン13. 新規事業を始める際に、アイデア出しから始めてしまった

アイデア出しから新規事業をスタートすると、挫折する可能性が高まります

まっさらな状態なのでアイデアが果てしなく拡散されたり、競合や市場の事前情報がないことでアイデアが出てこなかったりと、スムーズに進まないのです。

アイデア出しの前に、下記項目をふくむ自社リソースの棚卸しから行うことで、自社に合った市場に向けたアイデアをピンポイントで生み出せます。

◆ 自社の棚卸し項目例

  • 人材
  • 組織風土
  • 設備
  • お金
  • ノウハウ
  • 歴史
  • 仕入れ力
  • 販売力
  • 既存顧客

その後、市場・競合調査を経ると、さらに事業アイデアが広がったり、深まったりします。

この時、「なぜ競合はそれをやっているのか?」「競合は儲かっているのか?」「競合はどのように運用しているか?」という視点で調査を進めることが大切です。

なお、もっとも失敗するパターンは、新規事業開発メンバーがゼロベースでアイデアを生み出そうとすることです。

そもそも従業員は経営者視点をもっていないため、事業の種を見逃したり、見て見ぬフリをします。(見つけても、その仕事が増えちゃいますもんね)

せっかくの事業の種を見逃さないためには、自社リソースの棚卸しと市場・競合調査を徹底することが大切です。

データが十分そろってから、アイデアの種を探す進め方を試してみましょう。

下記の記事で、新規事業のアイデアの出し方を解説していますので、参考にしてみてください。

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失敗パターン14. 自分がやりたいことから始めてしまった

やりたいことベースで新規事業を始めると、途中で挫折する可能性が高まります

なぜなら、市場にニーズがないといったズレが生じるからです。

ニーズのないことを進めても売上が立たないどころか、コストだけがかかって赤字となってしまいます。

そのため、「ニーズがあるかどうか」を最優先に考えることが大切です。

こうした失敗ケースもあるため、アイデア出しの前に市場・競合調査を実施する必要があるのです。

新規事業がうまくいかない場合の5つの対処法

新規事業がうまくいかない場合には、下記5つの対処法があります。それぞれ該当する対処法の記事リンクも載せておきますので、あわせてご覧ください。

  1. メンバーや組織体制の見直し
  2. 既存事業のリソース活用の検討
  3. マーケティング戦略の再検討
  4. ピボット(ビジネスモデルの見直し)
  5. 対象とする市場のピボット

上の方が事業への影響を比較的少なく進めることが可能で、下の方になるほど事業の根本的な変更が必要になります。

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「新規事業を根本的に見直したい」「自社では対応しきれない」という場合は、新規事業コンサルティングを活用するのが、もっとも効率的かつ効果的です。

自社だけではどのように改善したらよいかわからなくても、新規事業開発のプロが参画すると、方向性が見えるでしょう。

新規事業は「なんとなく」で進めると、必ず失敗します。上手くいく新規事業には一定のパターンがあり、それを知らずに新規事業を始めてはいけません。

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うまくいかない新規事業が立ち直った事例2選(Pro-D-useのお客様)

下記は、Pro-D-useが携わった新規事業開発において、うまくいかない状態から立ち直った事例です。

  • 「食品製造」のコスモス食品株式会社
  • 「システム開発会社」のC社

うまくいかない新規事業も、適切に対処すれば収益の柱にまで成長させられますので、新規事業がうまくいかずに困っている場合は、ぜひPro-D-useにご相談ください。

事例1. コスモス食品株式会社

コスモス食品1

【企業概要】

コスモス食品株式会社様は、フリーズドライ製造をメイン事業とする食品会社です。新規事業開発以前は、大手企業のOEM製造をメイン事業として展開していました。

【抱えていた課題】

新規事業としてオリジナルブランドのフリーズドライ食品事業を立ち上げたものの、8年間赤字続きで利益が出ない状況でした。

認知度アップのために、お金をかけてさまざまなマーケティング施策を打っていたものの、状況は好転しなかったのです。

【支援内容】

  • 調査(市場調査、競合調査など足を使って情報集め/売り方・陳列などの把握)
  • 実営業(営業代行、営業同行で現場感をつかむ)
  • 営業環境の整備(営業資料、営業ツール作成、トークスクリプトの作成)
  • ロックオン顧客(5社)の設定と営業、契約
  • 新規顧客の販路の開拓
  • 営業部長のマネジメント(メンタリング)
  • 営業戦略の策定
  • 次年度の営業目標・予算・KPIの設定
  • 営業ロードマップの作成
  • 営業ツールの作成
  • 営業メンバーのマネジメント代行

【得られた成果】

Pro-D-useが参画し、新規事業の見直しを行ったところ、「ターゲットが定まっていない」「競合との差別化ができていない」ことがわかりました。
そこで、市場・競合調査からテストマーケティングによる検証といった、新規事業開発のプロセスを1からやり直したのです。

すると、8年間赤字続きだった売上は、対前年比で30%の伸長を見せ、急激な成長を見せ始めました。5年で7倍もの成長を見せるだけでなく、伴走支援の中で培ったノウハウによって、戦略的な営業風土が定着したのです。

コスモス食品株式会社の新規事業拡大はここで終わらず、海外進出を目指して挑戦し続けています

事例2. システム開発会社のC社

C社

【企業概要】

C社様は、自社のオリジナルSaaSシステムの開発、販売を行う開発会社です。新規事業開発以前は、システム受託開発事業をメインとしていました。

【抱えていた課題】

C社様は、元々メイン事業だったシステム受託以外にも収益の柱を増やすべく、さまざまな新規事業に挑戦していました。ところが、思いつきで始めた事業が多く、収益性を見込めないものばかりでした。

それだけでなく、会社の性質上エンジニアが多いため営業が苦手、あるいはリードの獲得方法がわからないという経験不足も、新規事業がうまくいかない原因だったのです。

【支援内容】

  • 既存事業の棚卸し代行
  • 競合調査(覆面調査含む)
  • 市場調査
  • 新規事業企画の策定
  • ビジネスモデルの構築
  • 事業計画書、収支シミュレーション作成
  • テストマーケティングの企画〜実施
  • プロダクト開発のマネジメント
  • 従業員様のマネジメント&教育

【得られた成果】

Pro-D-useは、C社さまの課題解消のため、営業戦略の構築だけでなく、実営業の同行を行いサポートしました。

営業マンを抱えずにリードを獲得できる仕組みを構築し、システム領域では難易度が高い大手金融機関からの契約獲得を実現。ついには、年間5億円程度のストック事業にまで成長しました

事業の成功はもちろんのこと、Pro-D-useがサポートする中で、C社様にノウハウが蓄積され、今では自社だけで新規事業開発を進められるようになったのも大きな収穫でしょう。

新規事業がうまくいかない時はプロへ相談しよう

新規事業の失敗率は約9割と非常に高く、うまくいかないことがほとんどです。

とくに中小企業では、十分な予算を確保できないため、競合・市場調査がおろそかになる、あるいは経験不足による戦略の甘さから失敗しやすいといえます。

中小企業には、大企業とは異なった中小企業なりの戦い方がありますが、それも知られていないのが現状です。

新規事業がうまくいかない時は、適切に対処することで立て直しが可能ですので、本記事で紹介した対処法を試してみてください。

自社だけで対処するのが難しい場合は、新規事業開発の経験が豊富なコンサルタントに依頼することで、効率的かつ効果的に修復できます。

新規事業は「なんとなく」で進めると、必ず失敗します。上手くいく新規事業には一定のパターンがあり、それを知らずに新規事業を始めてはいけません。

弊社「(株)Pro-D-use(プロディーユース)」は、“伴走型の新規事業支援” を得意とするコンサルティング会社です。これまで300件以上の新規事業の相談を受け売上10.38倍」「営業利益大赤字→営利23%の黒字化など、多くの実績をあげてきました。

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コラム著者プロフィール

岡島光太郎

岡島 光太郎

取締役副社長 兼 経営コンサルタント(Co-founder)

2009年:(株)リクルートに新卒で入社。営業・企画の両面で責任者を務める。
※リクルートではMVPやマネジメント賞など、個人・マネージャー賞を多数受賞。
2013年:(株)データX(旧:フロムスクラッチ)の創業期に転職。営業や新卒・中途採用の責任者を務める。
2014年:アソビュー(株)に転職。その後、営業責任者、新規事業責任者を歴任。
2015年:(株)Pro-D-useを創業。取締役副社長(現任)に就任。

【得意領域】
新規事業の立上げ~収益化、成果を上げる営業の仕組み作り、BtoBのWebマーケティングを主軸とした売れる仕組み作り、DXまで見通したIT・SaaS・業務システムの導入や運用、融資を中心とした資金調達~財務のコンサルティングを得意としている。

【担当業種】
「システム受託開発」「Webサービス」「Tech系全般」「製造」「建築」「販売・サービス」「スクール業」など多岐。

【資格・認定】
中小企業庁認定:中小企業デジタル化応援隊事業認定IT専門家 / I00087391
経済産業省認定:情報処理支援機関 / 第39号‐24060007(21)