「新規事業の狙い目」を見つける7つの手法を現役コンサル解説

「新規事業の狙い目」を見つける7つの手法を現役コンサル解説
    • 新規事業
  • 2025年2月28日

新規事業狙い目を探している方は、以下のようなお悩みを抱えていませんか?

新規事業を立ち上げたいが、良いアイデアが思いつかない」
狙い目の分野・ジャンルを見つけて、新規事業を成功させたい」
新規事業狙い目の見つけ方や、効率の良いポイントが知りたい」

新規事業の成功には「狙い目の分野・ジャンルを見つけられるか」はとても重要です。

しかし、新規事業のコンサルを生業にする筆者の経験上、「新規事業の狙い目」を見つける難易度は非常に高いと言わざるを得ません。そのため、新規事業のアイデア出しの段階でお困りの方も多いのではないでしょうか。

結論、新規事業の狙い目を効果的に見つける方法は、以下7つです。

▼新規事業の狙い目を見つける方法7選

  • 方法1.既存事業を見直す
  • 方法2.新技術の動向をチェックする
  • 方法3.定期的に市場を調査する
  • 方法4.異業種のコミュニティに参加する
  • 方法5.SNSで不平・不満・不明・不信・不便をチェックする
  • 方法6.海外の成功事例を参考にする
  • 方法7.生成AIと壁打ちディスカッションをする

筆者は「株式会社Pro-D-use」という新規事業に強い経営コンサルティング会社を経営しており、これまで多くの中小・中堅企業の新規事業開拓を支援してきました。

執筆者:株式会社Pro-D-use岡島光太郎

本記事では、新規事業のコンサル支援を得意とする筆者が、これまでの知見・経験を活かして以下の内容を丁寧に解説します。

▼本記事で解説すること

  • 新規事業の狙い目を見つけた成功事例
  • 新規事業におすすめの狙い目アイデア
  • 新規事業の狙い目か判断する基準
  • 新規事業の狙い目を見つける方法
  • 新規事業の狙い目を効率的に見つけるポイント

本記事が新規事業の狙い目を見つけるヒントとなれば幸いです。「新規事業を何としても成功させたい」とお考えの経営者や新規事業責任者の方は、ぜひ参考にしてください。

また、以下の記事では「新規事業の立ち上げ方」について網羅的に解説しています。あわせてご覧ください。

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新規事業は「なんとなく」で進めると、必ず失敗します。上手くいく新規事業には一定のパターンがあり、それを知らずに新規事業を始めてはいけません。

弊社「(株)Pro-D-use(プロディーユース)」は、“伴走型の新規事業支援” を得意とするコンサルティング会社です。これまで300件以上の新規事業の相談を受け売上10.38倍」「営業利益大赤字→営利23%の黒字化など、多くの実績をあげてきました。

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目次

「新規事業の狙い目」を見つけた成功事例3選|(株)Pro-D-useのお客様事例

まずは、筆者の経営する(株)Pro-D-useがコンサルティングしたお客様の成功事例を紹介します。

▼新規事業の狙い目を見つけた(株)Pro-D-useのお客様事例3選

  • ミュージックスクールの「オンラインレッスン事業」の立ち上げ
    (株)ビー・ファクトリー様
  • OEM製造会社から「オリジナルブランド」の開発
    (株)コスモス食品様
  • 市場で独自ポジションを築いた新規事業で成長を遂げた
    老舗システム受託会社C社

各社が抱えていた課題や、実際に提供した支援についても詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

事例1. ミュージックスクールの「オンラインレッスン事業」の立ち上げ

株式会社ビー・ファクトリー

株式会社ビー・ファクトリー様は、東京都内を中心にミュージックスクールやイベントの企画・運営等の事業を展開している企業です。

2020年に起きたコロナウイルスの感染拡大により、店舗での音楽レッスンが困難となり業績が急激に悪化。売上はコロナ前より90%減少し、廃業を検討せざるを得ないほど深刻な状況に陥りました。

そんな中、既存顧客から「オンラインレッスンを受けたい」という声が寄せられたことを受け、弊社(株)Pro-D-useが以下のような経営サポートを実施。市場や顧客ニーズを調査し、新規事業として「オンラインレッスン」を狙い目と定め、開講に向けた組織編制や、ITシステムの改修を包括的に支援しました。

▼(株)Pro-D-useの支援内容

  • 市場調査、競合調査(新規事業の狙い目を分析・特定)
  • 事業計画(シミュレーション)作成
  • 社内のプロジェクトマネジメント

その結果、緊急事態宣言後わずか2ヵ月という短期間でオンラインレッスン事業の立ち上げに成功。コロナ前を上回る売上・利益を実現しています。

新規事業の狙い目を顧客ニーズから見つけ、新規事業のアイデアとして活用した成功事例です。事例の詳細については、以下の記事をご覧ください。

事例の詳細 >> 経営コンサルティング事例(株式会社ビー・ファクトリー3rdインタビュー)

事例2. OEM製造会社から「オリジナルブランド」の開発

株式会社コスモス食品

株式会社コスモス食品様は、兵庫県に本社を構え、フリーズドライ食品やエアードライ食品、冷凍食品などの製造を手がけている企業です。

これまで大手企業とのOEM製品を中心に製造していたものの、「オリジナルブランドの開発」という長年の夢を実現するため、フリーズドライ食品ブランドを立ち上げます。しかし、8年間にわたって利益を確保できず、赤字の状態が続いていました。

そこで弊社(株)Pro-D-useが以下のような経営サポートを実施。新規事業の狙い目を明確にし、営業戦略・戦術を見直すことで成果につなげています。

▼(株)Pro-D-useの支援内容

  • 市場調査、競合調査(新規事業の狙い目となる市場や販路の明確化)
  • 売り方や陳列方法の把握・分析
  • 営業戦略の策定
  • 営業ロードマップの作成
  • 営業環境の整備(営業ツール作成、トークスクリプト作成)
  • ロックオン顧客(5社)の設定と営業、契約
  • 新規顧客の販路開拓

その結果、全体売上のうちオリジナルブランドの売上割合が2%から20%に向上オリジナルブランドは売上が5年で7倍(売上額は数億円規模)に達し、収益性の高い事業として成長を遂げています。

思いつきのみで新規事業を進めるのではなく、狙い目を分析し、営業戦略に基づいて進めたことで成果につなげた成功事例です。

事例の詳細については、以下の記事をご覧ください。

事例の詳細 >> 経営コンサルティング事例(株式会社コスモス食品1stインタビュー)

事例3. 市場で独自のポジションを築いた新規事業で成長を遂げた老舗システム受託会社

弊社が新規事業をご支援したC社は、中部地方で創業約20年の実績を持つシステム受託開発会社でした。安定した顧客基盤と高い技術力を背景に堅実な成長を続けていたのですが、新規事業がうまくいっておりませんでした。

「本業が好調なうちに次の収益の柱を作りたい」という経営判断から、社内で発案された複数の新規事業アイデアを次々と試行していました。しかし、1年以上経過しても全ての新規事業が以下の問題に直面していました。

◆ C社が陥っていた状況

  • 開発した製品・サービスに対する市場からの反応が乏しい
  • 売上見込みすら立たない
  • 投資した人的・金銭的リソースに見合う成果が得られない

この状況に危機感を覚えた経営者から弊社にご依頼があった上で、弊社が現場に入りその原因を分析すると、プロダクトアウト発想に偏重」「市場ニーズの検証不足」「新規事業開発の体系的なプロセスやスキルの欠如」という本質的な課題が浮かび上がりました。

そのため、以下のようなご支援を並走して新規事業を軌道に乗せていきました。

【当社の支援内容】

  1. 市場分析と狙い目の特定
    • 既存事業の棚卸しと強み分析
    • 徹底した競合調査(覆面調査を含む)
    • 潜在顧客への深層インタビュー(計37社)
  2. ニーズファーストの事業構築
    • 発見した市場の盲点に基づく新規事業企画の策定
    • 収益性を重視したビジネスモデルの構築
    • 緻密な事業計画と収支シミュレーションの策定
  3. 市場検証と早期収益化の実現
    • 最小限の投資でのMVP(最小限の製品)開発
    • 有償トライアルによる市場検証の実施
    • プロダクト開発の段階的マネジメント
  4. 社内体制の構築
    • 新規事業開発の社内ノウハウ構築
    • 事業開発人材の育成プログラム実施
    • 持続可能な新規事業創出の仕組み化

上記の支援の結果、得られた成果は以下のとおりです。

【得られた成果】

  • 成果1. 市場の狙い目発見による事業成功
    • 「競合が見落としていた市場の盲点を発見し、独自のポジショニングを確立」 既存の競合製品が対応していない業界特化型のシステム連携ニーズを発見。この市場の盲点に特化したサービスを開発したことで、競争の少ない市場で圧倒的な支持を獲得しました。
  • 成果2. プロダクト開発前の収益化実現
    • 「フルスケール開発前に年間2,400万円の契約を獲得」 潜在顧客との共同開発モデルを構築し、製品完成前に複数の有償実証実験を実施。その結果、本格開発前の段階で5社との年間契約を締結するという異例の成果を上げました。
  • 成果3. 社内の事業開発力の飛躍的向上
    • 「再現性の高い新規事業開発プロセスの社内確立」 支援を通じて構築した「市場ニーズ発見型」の新規事業開発メソッドが社内に定着。現在は自社独自の力で次の新規事業アイデアの検証まで進められるようになりました。

また上記の結果を出せたことで、C社の代表からは以下のようなお喜びの声をいただきました。

「これまでは自社の技術をベースに『作りたいもの』を開発し、後から顧客を探すアプローチでした。(株)Pro-D-useさんの支援を受け、『市場の盲点を見つけ出す』という発想の転換ができました。結果的に、開発前から契約が決まるという、当社では考えられなかった成果を上げることができました。今では新規事業の収益が全体の10%を占めるまでに成長し、次の展開も進めています。」

あなたの会社でも眠っている新規事業の機会があるかもしれません。(株)Pro-D-useでは、新規事業の可能性を探るための「無料の新規事業相談」を実施中です。下記よりお気軽にご連絡ください。

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新規事業の狙い目を見つける方法7選

具体的に新規事業の狙い目を見つける方法について見ていきましょう。主な方法は、次の7つです。

▼新規事業の狙い目を見つける方法7選

  • 方法1. 既存事業を見直す
  • 方法2. 新技術の動向をチェックする
  • 方法3. 定期的に市場を調査する
  • 方法4. 異業種のコミュニティに参加する
  • 方法5. SNSで不平・不満・不明・不信・不便をチェックする
  • 方法6. 海外の成功事例を参考にする
  • 方法7. 生成AIと壁打ちディスカッションをする

以下から、それぞれ詳しく解説しますので、試しやすい方法から取り入れてみてください。

方法1. 既存事業を見直す

すでに事業を展開している場合は、既存事業を見直し、そこから新規事業に活用できる部分を見つけることが大切です。取引先との関係性や業界の知見、ノウハウなど、これまでに築いてきた経営資源や実績から派生させることで、新規事業の成功確率がアップします。

例えば、以下のような方法があげられます。

◆ 既存事業の見直しで見つかる新規事業例

  • 既存事業で使用している技術を応用して新しい製品を開発する
  • 取引先や顧客の声を反映させたサービスを開発する

畑違いのことに挑戦するのではなく、既存事業から展開させることで、自社の強みを活かしながら効果的に市場を広げられるでしょう。

方法2. 新技術の動向をチェックする

新技術の動向をチェックするのも、新規事業の狙い目を見つける方法の一つといえます。特に、AI(人工知能)やVR(仮想現実)、MR(複合現実)など、最先端のデジタル技術を活用した製品・サービスは注目度が高く、新規事業の狙い目としてオススメです。

また、競合が多い市場でも、既存のビジネスと新技術を組み合わせることで、競合他社との差別化を図れるでしょう。

これから最新情報をいち早くチェックしたい場合は、以下のSNSアカウントをフォローしてしましょう。最新のAIや技術トレンドの情報をチェックすることができます。

◆チェエン氏のXアカウント
https://x.com/masahirochaen

◆ギズモード・ジャパンのYouTubeアカウント
https://www.youtube.com/@gizmodojapan

他にも最新情報を発信するSNSアカウントはたくさんありますので、随時チェックしてみてください。

方法3. 定期的に市場を調査する

市場調査は新規事業開拓の基本ですが、1度調査して終わるのではなく定期的に調査することで、業界の動向や顧客ニーズの変化に気づきやすくなります。業界の課題や顧客ニーズに対応する製品・サービスは、新規事業の狙い目となるでしょう。

また、データ分析だけでなく、実際に足を運び、生の声を聞くことも重要です。アンケートやインタビューを行うことで、潜在的なニーズや課題を発見できる可能性があります。

方法4. 異業種のコミュニティに参加する

異業種との交流も、新規事業の狙い目を見つける方法として有効です。交流会やオンラインサロン、SNSを活用して異業種と接点を持つことで、業界の常識や固定観念にとらわれない革新的なアイデアを思いつきやすくなります。

例えば、「製造業×IT企業」「農家×飲食店」など、お互いの強みを活かして新規事業を立ち上げることで、市場での優位性を確保しやすくなるでしょう。

また、異業種との交流を通じて、業界特有の課題解決手法やリスク管理方法などを知ることができます。他業界の成功・失敗事例を自社に応用することで、新規事業の成功率を高められるでしょう。

方法5. SNSで不平・不満・不明・不信・不便をチェックする

SNSを活用して顧客ニーズをチェックするのも、新規事業の狙い目を見つける方法の一つです。特に、「不平」「不満」「不明」「不信」「不便」の5つの「不」に関する声は、新規事業のアイデアのヒントとなります。

特定のキーワードやハッシュタグを使って情報収集することで、新たな社会課題や顧客ニーズの変化を敏感に察知できるでしょう。

例えば、昨今は物価上昇の中でも「野菜の値上がり」が大きな不満が集まっております。そんな中、自宅でもレタスやネギが水耕栽培でカンタンにまかなうことができるキットを販売すれば、大きな需要が見込めるのではないでしょうか?

このような「不平・不満」を新規事業のヒントにしてみましょう。

方法6. 海外の成功事例を参考にする

海外の成功事例を、新規事業のアイデアとして応用するのも選択肢の一つです。すでに他国で成功しているビジネスモデルを参考にすることで、新規事業の成功率が高まります。

特に、先進国の最新トレンドや、成長率の高い新興国のビジネスモデルを参考にするとよいでしょう

ただし、海外での成功事例が必ずしも日本の市場に適しているとは限りません。事例をそのまま用いるのではなく、市場を調査し、適切に応用しましょう。

方法7. 生成AIと壁打ちディスカッションをする

ChatGPTやClaudeなどの生成AIを使って、新規事業の壁打ちを行ってみましょう。具体的には下記のような指示を出してみます。

◆生成AIと壁打ちディスカッションを行う様子

すべてを生成AIに頼るのは、現場感のない「典型的なダメ新規事業」になるので推奨はできませんが、煮詰まった際の突破口として活用するには、生成AIの活用はおすすめです。

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新規事業にオススメ!狙い目アイデア5選

2024年以降の新規事業の狙い目として、特に注目を集めているのは以下5つの分野です。

▼新規事業にオススメの狙い目アイデア5選

  • アイデア1.ヘルステック(健康テクノロジー)
  • アイデア2.D2Cブランド
  • アイデア3.サーキュラーエコノミー関連サービス
  • アイデア4.巣ごもり関連サービス
  • アイデア5.スマート農業

新規事業のアイデアが思いつかずお困りの方は、以下で紹介する分野をアイデアの参考にしてみてください。

アイデア1. ヘルステック(健康テクノロジー)

ヘルステックとは、「健康」と「テクノロジー」を組み合わせた造語です。医療機関のオンライン予約・診療や健康管理アプリ、ウェアラブルデバイスなど、さまざまな角度から健康をサポートするサービスや製品が生み出されています。

特に、超高齢化社会を迎える2025年問題により、医療費の増加や医療・介護人材の不足が懸念されており、これらに関わる仕事は、ますます需要が増えると予測されます。そのため、ヘルステックは新規事業の狙い目としての成長性が非常に高いといえるでしょう。

例えば、以下のようなアイデアが考えられます。

◆狙い目のアイデア例

  • AI診断アシスタントオンライン
  • 健康管理アプリ在宅医療モニタリングシステム
  • デジタルリハビリテーション
  • AIパーソナライズ栄養指導
  • 医療従事者向けAI業務効率化ツール

これらのアイデアを活用することで、ヘルステック分野での新たなビジネスチャンスが広がるでしょう。

アイデア2. D2Cブランド

D2Cとは「Direct to Consumer」の略で、企業が自社のECサイト(ネット上のショッピングサイト)から顧客に直接商品を販売する方法です。

直接販売できることから顧客ニーズを反映させやすく、SNSを活用した独自のブランディングも展開できます。また、従来の販売方法と異なり、中間業者を挟まず販売できるため、商品の価格を抑えられるのも魅力といえるでしょう。

近年、コロナ禍によるEC取引の拡大やSNSの普及によって、オンラインでの買い物が日常化しています。日本だけでなく、世界的にもD2Cの市場規模は急速に拡大していくと予想されるため、新規事業の狙い目としてオススメの分野といえるでしょう。

例えば、以下のようなアイデアが考えられます。

◆狙い目のアイデア例

  • SNSでブランディングされた「おしゃれ家電」
  • 中間業者を省いた低コスト高品質の化粧品
  • 旬なオーガニック野菜の頒布会

これらのアイデアをもとに熱量をもってビジネスを実施することで、D2C市場における競争力のあるビジネス展開が可能となるでしょう。

アイデア3. サーキュラーエコノミー関連サービス

サーキュラーエコノミーとは、廃棄物を出さない循環型の経済システムです。気候変動や資源枯渇が世界的な課題となっている中、廃棄物の再資源化やリサイクルしやすい製品設計など、サーキュラーエコノミー関連のビジネスに注目が集まっています。

現在、持続可能な社会の実現に向けて、大手企業からベンチャー企業まで続々と市場に参入する動きが加速しています。環境技術の提供やコンサルティング、パートナーシップなど、新規事業として大きな成長が期待できる分野といえるでしょう。

例えば、以下のようなアイデアが考えられます。

◆狙い目のアイデア例

  • 廃棄物ゼロを目指すサーキュラー製品開発
  • リサイクル素材を活用したD2Cブランド
  • リユース・リサイクルプラットフォームの構築

このようなアイデアを見本にして、持続可能な社会の実現に貢献しながら新たなビジネスチャンスを創出しましょう。

アイデア4. リモートワーク支援事業

リモートワークの普及に伴い、働き方の多様化が進んでいます。自宅やサードプレイスでの業務効率を高めるためのツールやサービスが求められいます。特に、リモート環境での生産性向上を目的とした集中力向上ツールや、在宅勤務に適した家具・機材のレンタルサービスなどが注目を集めています。

また、フリーランスや個人事業主向けに、全国のコワーキングスペースを横断的に利用できるサブスクリプションサービスも成長が期待される分野です。

例えば、以下のようなアイデアが考えられます。

◆狙い目のアイデア例

  • 集中力向上を支援するワークスペース最適化ソリューション
  • 在宅勤務向けの家具
  • 機材レンタルサービス
  • 全国のコワーキングスペース横断利用サブスクリプション
  • リモートワーカー向けメンタルヘルスサポートプログラム

今後もリモートワークは定着し、新たな働き方のスタンダードとして発展していくと考えられます。この変化を捉えた事業展開は、新規参入のチャンスとして大きな可能性を秘めているでしょう。

アイデア5. スマート農業

スマート農業とは、ICT(情報通信技術)やIoT(モノのインターネット)、AI(人工知能)技術を活用して農業の生産性を高める新しい取り組みです。例えば、ロボットによる農作業の自動化やノウハウ・技術のデータ化、センサーによる農作物の管理などがあげられます。

日本の農業分野では、高齢化や人手不足が深刻な課題となっており、テクノロジーの力で農作業を効率化するスマート農業の導入が急務です。政府も補助金等の支援を打ち出していることから、新規事業の狙い目として参入しやすい分野といえるでしょう。

例えば、以下のようなアイデアが考えられます。

◆狙い目のアイデア例

  • AI搭載ロボットによる農作業の自動化
  • ドローンを活用した農地モニタリングサービス
  • IoTセンサーを用いた作物の生育データ管理システム
  • スマート温室制御システムの開発
  • データ解析による農業経営最適化プラットフォーム

これらのアイデアを参考にして、農業の効率化を促進し、持続可能な生産体制を確立してみてはいかがでしょうか?

新規事業の狙い目を判断する4つの基準

新規事業の狙い目かを判断する基準は、以下の4つです。

▼新規事業の狙い目を判断する4つの基準

  • 基準1.需給ギャップがある
  • 基準2.顧客ニーズが高い
  • 基準3.競合が少ない
  • 基準4.自社の優位性を確保できる

それぞれの基準について詳しく解説します。検討しているアイデアが新規事業の狙い目か判断する際の参考にしてください。

基準1. 需給ギャップがある

新規事業の狙い目を判断するうえで重要なのが、需給ギャップの有無です。需給ギャップとは、市場における需要と供給の差を指します。

特に、新規事業の狙い目を見つける際は、供給に対して需要が多い市場に注目することが大切です。例えば、介護業界では高齢者に対して施設や介護職員の数が追いついておらず、過酷な労働環境が課題となっています。

競合企業が多い「レッドオーシャン市場」であっても、需要が供給を上回っていれば、売上や利益を伸ばせます。

基準2. 顧客ニーズが高い

顧客ニーズが高い課題に着目することも重要です。顧客が「お金を払ってでも解決したい」と感じている課題に対し、解決できる製品やサービスを提供できれば、新規事業で成功しやすくなります。

顧客ニーズを反映させた製品・サービスの例を以下にまとめました。

◆ 顧客ニーズを反映した商品・サービス例

顕在ニーズ潜在ニーズ製品・サービス
共働きで家事が負担家族の時間を大切にしたい家事の代行サービス
時短家電
ベビーモニター
健康診断の数値が悪い健康は気になるが、ジムに行くのは面倒オンラインフィットネス
ヘルスケアアプリ
忙しくて自分の時間が取れない仕事と趣味の両方を充実させたいオンラインレッスン
電子書籍
オーディオブック
パーソナルコーチングサービス

顕在化しているニーズだけでなく、その先にある潜在的なニーズを発見できれば、大きなビジネスチャンスにつながりやすくなるでしょう。

こちらの記事では、新規事業開拓に役立つ「ニーズ調査」の具体的な手法について解説しています。あわせてご覧ください。

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基準3. 競合が少ない

「ブルーオーシャン」と呼ばれる競合の少ない市場も、新規事業の狙い目を判断する基準の一つです。競合が少ない市場は価格競争に巻き込まれにくく、製品やサービスが良ければ安定して顧客を獲得できます。

ただし、「競合がいない=市場がない」ということは良くある失敗事例ですそのため、新規事業に乗り出す前には、「単に市場がないのか?」、「ブルーオーシャン市場なのか?」の見極めを、必ず専門家に意見を聞くことがオススメです。

基準4. 自社の優位性を確保できる

自社ならではの強みを活かせるかも、新規事業の狙い目の判断ポイントです。自社の特長や資産(人材や設備、顧客リスト、情報など)を活用でき、かつ他社が参入しにくい分野であれば、差別化が図れるでしょう。

また、自社の強みを経済や社会情勢の課題解決に活かすのも重要です。少子高齢化や働き方改革、デジタル化など、社会課題に自社の強みを活かせれば、新規事業の持続的な成長が期待できます。

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新規事業の狙い目を効率的に見つける4つのポイント

最後に、新規事業の狙い目を効率的に見つけるために意識したいポイントを紹介します。

▼新規事業の狙い目を効率的に見つける4つのポイント

  • ポイント1.参入する分野を絞る
  • ポイント2.ビジネスモデルを明確にする
  • ポイント3.フレームワークを活用する
  • ポイント4.新規事業に強い経営コンサルティングに相談する

それぞれのポイントについて、以下で詳しく確認していきましょう。

ポイント1. 参入する分野を絞る

新規事業の狙い目を効率的に見つけるには、参入する分野を絞ることが大切です。分野を絞ることで市場や顧客ニーズをより深く理解でき、製品やサービスの価値を明確にしやすくなります。

例えば、「スキンケア」を「20代女性向けのスキンケア」に絞ったとします。すると、より顧客ニーズに合った商品開発が可能になり、顧客にとっても「自分に必要なものだ」と認識されやすくなるのです。

ただし、分野を極端に限定すると、事業拡大が難しくなるため、市場調査を行ったうえで適切に分野を絞りましょう。

ポイント2. ビジネスモデルを明確にする

ビジネスモデルを明確にすることも重要です。ビジネスモデルが曖昧だと、商品開発の方向性がブレたり、思うような収益が得られなかったりする可能性があります。

そのため、「誰に・何を・どのように・なぜ」提供するのか、といったビジネスモデルの要素を明確にしましょう。例えば、「ミールキットの宅配サービス」に当てはめると、以下のようになります。

▼ビジネスモデルの例(ミールキットの宅配サービス)

  • 誰に:働く女性
  • 何を:ミールキット
  • どのように:宅配・サブスクリプション形式
  • なぜ:手軽に健康的な食事をとってほしい

これらの要素を明確にすることで、収益を得るプロセスが明確になり、自社の強みを活かせるアイデアも見つかりやすくなるでしょう。

ポイント3.フレームワークを活用する

新規事業の狙い目を見つける際は、フレームワークを活用するのもオススメです。代表的なフレームワークを以下にまとめました。

◆ 「狙い目」を見つける代表的なフレームワーク

フレームワーク特徴
PEST分析政治・経済・社会・技術の4つの観点から外部環境を分析する
SWOT分析自社の強み・自社の弱み・機会・脅威の4つの要素から自社の内部・外部環境を整理する
バリュープロポジション顧客の課題や要望に対する自社の提供価値を明確化する
ポジショニングマップ市場における自社と競合他社との位置づけを可視化する

これらのフレームワークを活用することで、効率的かつ効果的に新規事業の狙い目を見つけやすくなります。

なお、新規事業のフレームワークについては、以下の記事で詳しく解説しているので、本記事とあわせて必ずチェックしてください。

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ポイント4. 新規事業に強い経営コンサルティングに相談する

自社だけで新規事業の狙い目を見つけられるか不安な場合は、プロに頼るのも選択肢の一つです。新規事業に強い経営コンサルティング会社に相談すれば、さまざまな業界の成功事例・失敗事例を活かした具体的なアドバイスが得られます。

筆者が経営する(株)Pro-D-useでは、新規事業のプロフェッショナルが市場調査から新規事業アイデアの提案、実行まで一貫してサポートします。実績豊富なプロと一緒に新規事業の狙い目を見つけたい方は、お気軽に無料経営(新規事業)相談フォームからご相談ください。

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狙い目を見つけて新規事業を成功させよう!

本記事では、新規事業の狙い目について、オススメのアイデアや効果的な見つけ方を解説しました。

新規事業の狙い目を効果的に見つける方法は、次の7つです。

▼新規事業の狙い目を見つける方法7選

  • 方法1.既存事業を見直す
  • 方法2.新技術の動向をチェックする
  • 方法3.定期的に市場を調査する
  • 方法4.異業種のコミュニティに参加する
  • 方法5.SNSで不平・不満・不明・不信・不便をチェックする
  • 方法6.海外の成功事例を参考にする
  • 方法7.生成AIと壁打ちディスカッションをする

本記事で紹介したこれらの方法を参考に、試しやすい方法から取り入れることをオススメします。

また、新規事業を成功させるには、狙い目を見つけることに加え、「正しいノウハウ」と「実行力」が不可欠です。(株)Pro-D-useは、新規事業のプロフェッショナルが正しいノウハウに基づき、あなたの会社の現場に入り込んで新規事業をしっかりサポートします。

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コラム著者プロフィール

岡島光太郎

岡島 光太郎

取締役副社長 兼 経営コンサルタント(Co-founder)

2009年:(株)リクルートに新卒で入社。営業・企画の両面で責任者を務める。
※リクルートではMVPやマネジメント賞など、個人・マネージャー賞を多数受賞。
2013年:(株)データX(旧:フロムスクラッチ)の創業期に転職。営業や新卒・中途採用の責任者を務める。
2014年:アソビュー(株)に転職。その後、営業責任者、新規事業責任者を歴任。
2015年:(株)Pro-D-useを創業。取締役副社長(現任)に就任。

【得意領域】
新規事業の立上げ~収益化、成果を上げる営業の仕組み作り、BtoBのWebマーケティングを主軸とした売れる仕組み作り、DXまで見通したIT・SaaS・業務システムの導入や運用、融資を中心とした資金調達~財務のコンサルティングを得意としている。

【担当業種】
「システム受託開発」「Webサービス」「Tech系全般」「製造」「建築」「販売・サービス」「スクール業」など多岐。

【資格・認定】
中小企業庁認定:中小企業デジタル化応援隊事業認定IT専門家 / I00087391
経済産業省認定:情報処理支援機関 / 第39号‐24060007(21)