親子の事業承継で起こりやすいトラブルとは?失敗例や対策もプロ解説

親子の事業承継で起こりやすいトラブルとは?失敗例や対策もプロ解説
    • 事業承継
  • 2026年9月17日

親子の事業承継では「意見の対立」「親子関係の悪化」「後継者が自由に経営できない」など、さまざまなトラブルが起こる可能性があります。そのため、事業承継に詳しい専門家を交えながら、お互いが納得できる形を目指して建設的に話し合いを進めることが大切です。

親子の事業承継を検討している方は、以下のようなお悩み・疑問をお持ちではないでしょうか?

  • 親子の事業承継ではどのようなトラブルが起こるんだろう…未然に防ぐための対策も知りたい
  • 親子の事業承継でトラブルが生じる原因は何?今後どのような問題が起きるのか予想しておきたい
  • 親子の事業承継を成功させた事例はある?揉め事を起こさずスムーズに事業承継を完了させたい

親子の事業承継は、単なるビジネスの引き継ぎではなく、家族関係の変化やアイデンティティの揺らぎを伴う、非常に繊細なテーマです。

親子だからこそ率直な意見をぶつけやすい一方、感情的な対立にも発展しやすいため、事業承継の際は以下のようなトラブルが生じる可能性があります。

◆親子の事業承継で起こりやすい「4つのトラブル」

  • トラブル1. 経営方針や会社の将来像をめぐって意見が対立する
  • トラブル2. 事業承継を進めたい時期にズレが生じてしまう
  • トラブル3. 親が経営権を手放さず後継者が自由に経営できない
  • トラブル4. 親子の感情的な対立が深まり関係が悪化する

親子の事業承継で起こりがちなトラブルを回避するためには、正しいステップを踏み、建設的に話し合える場を設けることが大切です。

「家族なんだから話し合えば解決する」と考えるのではなく、お互いが冷静になり、会社の将来を協力して考えられる環境を整えましょう。

本記事では、筆者が現場で実際に見てきた「事業承継の失敗事例」なども解説しているため、親子で揉めることなくスムーズに事業承継を進めたい方は、ぜひ最後までご覧ください。

筆者は、株式会社Pro-D-useというコンサルティング会社を経営しており、これまで数多くの大企業〜中小企業の事業承継コンサルティングを行ってきました。

本記事の執筆者、株式会社Pro-D-use岡島光太郎のプロフィール

本記事では、経営コンサルティングのプロである筆者が、「親子の事業承継で起こりやすいトラブル」「事業承継のトラブルを防ぐ対策」等、以下の内容を丁寧に解説します。

▼本記事を読むとわかること

  • 親子の事業承継で起こりやすいトラブル
  • 親子の事業承継でトラブルが起こる原因
  • 事業承継のトラブルを放置することで生じる失敗
  • 筆者が現場で見た事業承継のリアルな失敗事例
  • 親子の事業承継におけるトラブルを防ぐ対策
  • 親子の事業承継を無事に成功させた事例

「このまま事業承継を進めると親子トラブルに発展しそうで不安」「従業員のためにも揉めずに事業承継を完了させたい」とお考えの方は、ぜひ本記事を参考にしてください。

事業承継は「なんとなく」で進めると必ず失敗します。あなたの会社には、頼りになる現場型の事業承継に強いコンサルタントを選びましょう。

(株)Pro-D-use(プロディーユース)は伴走・現場型で利益を押し上げる」コンサルティング支援が特徴の経営コンサルティング会社です。これまでたくさんの経営相談で「2代目・3代目の経営者支援」「コンサルタントの乗り換え」「事業拡大 / 事業再生」で数多くの実績をあげてきました。

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目次

親子の事業承継で起こりやすい「4つのトラブル」

親子の事業承継で起こりやすいトラブルは、主に以下の4つです。

◆親子の事業承継で起こりやすい「4つのトラブル」

自分の状況と照らし合わせながら、どのようなトラブルが起こりうるかチェックしていきましょう。

トラブル1. 経営方針や会社の将来像をめぐって意見が対立する

親子の事業承継で起こりやすいトラブルの一つが、「経営方針」「会社の将来像」をめぐる意見の対立です。

先代経営者は、何もない状態から事業を立ち上げ、取引先や従業員との関係を築いてきた経験があるため、これまで積み重ねてきた考え方や仕事の進め方を大切にする傾向があります。そのため、「今までのやり方をできるだけ維持したい」と考えるケースも少なくありません。

一方、後継者はすでに事業基盤が整った会社を引き継ぐことが多く、仕組み化・IT化などのテクニックを重視しながら、より効率的に事業を成長させたいと考える傾向があります。

このような先代の「会社を築いてきた思い」と、後継者の「新しい手法を取り入れたいという考え」のすれ違いが、親子間の対立を深める原因になるのです。

親子の意見が対立すると、後継者が新規事業への参入やDXの推進を提案しても、先代から「今のままで十分」「そこまで変える必要はない」と反対される可能性があります。

設備投資や人材採用、既存の取引先との付き合い方などについても意見が食い違えば、経営上の対立が親子関係の悪化に発展するかもしれません。

トラブル2. 事業承継を進めたい時期にズレが生じてしまう

親子の事業承継では、会社を引き継ぐタイミングについて、親子の考えにズレが生じることもよくあります。特に、日常的な業務は後継者が担当している一方で、大きな契約や資金に関する経営判断は先代が行っている場合に起こりやすいトラブルといえるでしょう。

この場合、先代は事業承継の必要性を感じていても、取引先との関係や社内への影響を考慮し、「まだ自分が経営を続けた方が良い」と考えるケースが多いです。しかし、後継者はすでに日々の業務を任されているため、「そろそろ経営も任せてほしい」「本格的な事業承継はいつになるのか」と不満を感じてしまいます。

また多くの場合、親族経営では、一般企業の人事異動や昇進のように、経営者を交代する時期が明確に決められていません。日常会話の中で「そろそろ交代しよう」と話していても、具体的な時期を決めなければ、そのまま先延ばしになる可能性があります。

こうした状態が続くと、「後継者にどこまで業務を任せるのか」「いつから最終的な経営判断を任せるのか」が曖昧になり、事業承継に向けた話し合いも進みにくくなるでしょう。

スムーズに事業承継を進めるためには、経営者を交代する時期だけでなく、「どの業務を」「いつ引き継ぐのか」まで具体的に整理しておくことが大切です。

なお、「親子間の事業承継をするタイミング」について詳しく知りたい方は、以下記事も併せてチェックしてみてください。

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トラブル3. 親が経営権を手放さず後継者が自由に経営できない

親子の事業承継では、後継者に社長の座を譲ったあとも先代が経営権を手放さず、後継者が思うように経営できないことも現場でよく見るパターンです。

先代経営者にとって会社は、長い年月をかけて育ててきた大切な存在といえます。そのため、「本当に任せて大丈夫なのか」という不安から、事業承継後も重大な意思決定に口を出してしまうケースは珍しくありません。

また、後継者に失敗させたくないという思いから、先代が先回りして問題を解決してしまうこともあります。しかし、こうした状態が続くと、後継者が自ら判断して失敗を乗り越える経験を積めず、経営者として成長する機会を失ってしまいます。

思うように経営できない状況が続けば、後継者の意欲が低下し、その姿を見た従業員からの信頼も失う可能性があるでしょう。

さらに、自社株などを先代が持ち続けている場合、形式上は事業承継が完了していても、実質的な決定権が先代に残ってしまうことがあります。

その結果、後継者が設備投資や新規事業などを進めようとしても、先代の反対によって実行できず、経営が停滞するといったトラブルにつながるかもしれません。

トラブル4. 親子の感情的な対立が深まり関係が悪化する

親子の事業承継では、距離が近いからこそ感情的な対立が深まり、親子関係そのものが悪化してしまうこともあります。

事業承継が始まると、これまでの「父親・母親」と「息子・娘」という家族としての関係に、「社長」「後継者」といった仕事上の立場が加わります。会社で生じた対立が家庭にまで持ち込まれると、仕事と私生活を切り分けにくくなり、親子双方が精神的な負担や孤独感を抱えることになるでしょう。

本来、親子はお互いの性格や考え方をよく理解しているため、経営に対する認識のズレも埋めやすい関係です。しかし、その一方で、意見が食い違った際に感情を抑えにくい面もあります。

特に、経営方針や承継時期、権限移譲などをめぐって対立した際、冷静に話し合えず感情をぶつけ合ってしまうと、単なる経営上の意見の違いが人格否定にまで発展するかもしれません。

こうした感情的な対立が続けば、お互いに妥協点を見つけにくくなり、親子関係の悪化だけでなく、事業承継そのものが停滞するおそれもあるでしょう。

なぜ親子の事業承継でトラブルが起こるのか?「本質的な6つの原因」

親子の事業承継でトラブルが起こる背景には、以下のような原因があると考えられます。

◆なぜ親子の事業承継でトラブルが起こるのか?「本質的な6つの原因」

それぞれ詳しく見ていきましょう。

原因1. 親子それぞれの「本音と建前」の矛盾が大きい

事業承継の専門家として現場に入り込みながら支援している筆者の感覚では、親子間のトラブルには「本音と建前」の矛盾が大きく関係しています。

たとえば先代の場合、口では「早く会社を譲りたい」と言っていても、心の中では「自分の居場所や役割を失いたくない」という不安を抱え、無意識のうちに経営権を手放せずにいるケースが多いです。後継者も「早くバトンを渡してほしい」と言いながら、心の奥では「すべての責任を背負う覚悟」が固まりきっていない場合があります。

このように、表面上は「譲る」「受け継ぐ」と話していても、内心ではお互いに不安や迷いを抱えているというねじれが、親子のトラブルにつながっているのです。

親子の事業承継でよく見られる「本音と建前」について、以下に詳しくまとめました。

▼親子の事業承継でよく見られる「本音と建前」

建前本音
先代(親)口では「早く会社を譲りたい」と言ってしまう「長年築いてきた地位・役割」を失うことを激しく恐れている
後継者(子)口では「早くバトンを渡せ」「自由にやらせろ」と主張する「会社と従業員の人生に対する最終的な責任」を背負う覚悟ができていない
双方(親子)「美しくバトンタッチをしよう」と手を組んでいる親の「譲りたくない気持ち」と子の「責任を取りたくない気持ち」が一致している

上記を見ると、「早く会社を譲りたい」「会社を受け継ぎたい」という言葉の裏には、それぞれ別の本音が隠れていることが分かります。

しかし、親子ともに「自分は本気で事業承継を進めようとしている」と思い込んでいるため、相手の行動がその言葉と一致しないと、強い不満を感じてしまうのです。

たとえば、親は「会社を譲ったのに息子が思うようにやってくれない」と腹を立て、子は「任せると言ったのに親がいつまでも口を出してくる」と不満を募らせます。

その結果、本来は「本音と建前のズレ」が原因で生じているイライラを、「経営戦略の違い」「能力不足」など別の問題に置き換えて衝突してしまいます。

こうした状態が続くと親子間の確執が深まり、最悪の場合、会社組織そのものが分裂するほどのトラブルに発展するおそれもあるでしょう。

原因2. 会社を「家族の所有物」と捉え、パブリック化できていない

会社を「家業(個人の私物)」として扱ったまま引き継ごうとすることも、親子の事業承継でトラブルが生じる原因の一つです。

具体的には、以下のような「パブリック化(組織化)の欠如」が、親子間の対立や経営上の混乱につながります。

「所有権の移転」という錯覚
事業承継を、単なる「家長の交代」や「私物の所有権の移転」と捉えてしまうこと自体が、トラブルの根本的な原因になります。

この感覚のまま事業承継を進めると、「親のやり方(過去)」と「子のやり方(未来)」という個人の信念が直接ぶつかり合い、感情的な対立が長期化しやすくなるでしょう。
「個人事業主スタイル」への固執
創業者が一代で会社を築き上げ、トップダウンですべてを決めてきた「個人事業主のような経営スタイル」を後継者に引き継がせようとすると、どこかで無理が生じます。
意思決定プロセスの属人化
会社がパブリックな組織に移行できていないと、本来は現場や幹部が判断すべき細かな業務(トイレットペーパーの備品購入など)まで、社長がすべて決める属人的な経営が続いてしまいます。

こうした状態が続けば、現場で誰の判断に従えば良いのか分からなくなり、従業員の混乱を招く原因になるでしょう。
事業承継の「目的」のズレ
事業承継の本来の目的は、会社を「誰のものでもない公の器(パブリックな組織)」として再構築し、真の意味で「会社化」していくことです。

この意識が親子双方に欠けていると、私情やこれまでの親子関係を経営に持ち込んでしまい、意思決定の遅れや事業の停滞につながるおそれがあります。

会社は法律上「法人」として独立した存在であり、個人の私物ではありません。事業承継を進める際は、個人の感覚や価値観だけで経営方針を決めるのではなく、会社を一つの組織として捉え直すことが大切です。

原因3. 経営に対する考え方の世代間ギャップが大きい

親子の事業承継でトラブルが起こる原因としては、経営に対する考え方の「世代間ギャップ」も挙げられます。

親子は20〜40歳ほど年齢が離れていることもあり、育ってきた時代や身につけてきた知識、経営経験などが大きく異なります。たとえば、長年会社を守ってきた先代経営者は、取引先との関係やこれまでの経営方法を重視し、急激な変化を避けたいと考えがちです。

一方、後継者は現在の市場環境などを踏まえ、「新規事業」「デジタル技術」などを積極的に進めたいと考える傾向にあります。

「会社を良くしたい」という思いは同じでも、こうした考え方の違いが、事業承継をめぐるトラブルにつながってしまいます。

親子の世代間ギャップを埋めるためには、互いの意見について「なぜその考えに至ったのか」という背景を理解することが大切です。

原因4. 親子で本音を十分に話し合えていない

お互いの本音を十分に話し合えていないことも、親子の事業承継でトラブルが起こりやすい原因の一つです。

親子は距離が近い一方、「相手も自分の気持ちを分かっているはず」と考え、本音をあえて言葉にしない傾向があります。また、「親子関係を壊したくない」という不安から、事業承継そのものについて話し合いを避けるケースもあるでしょう。

その結果「いつ会社を引き継ぐのか」「先代はどこまで経営に関わるのか」などを共有できず、後になって問題が表面化してしまいます。

親子の信頼関係を維持するためにも、事業承継を行う際は、早い段階からお互いの考えや不安を言葉にして伝え合いましょう。親子だけで話し合うのが難しい場合は、事業承継に詳しい専門家などの第三者に同席してもらい、互いの本音を伝えるのがおすすめです。

原因5. 親が会社を手放すことに不安を感じている

親子の事業承継では、先代経営者が「会社を手放しても良いのか」と不安を感じていることがトラブルの原因になるケースもあります。

先代が積極的に事業承継を進めようとしている場合でも、長年かけて育ててきた会社を引き継ぐことに不安は感じるものです。特に、後継者の経営能力に不安がある場合は、経営権をなかなか手放せず、事業承継後のトラブルにつながることがあります。

実際、日本政策金融公庫総合研究所の調査では、事業承継後に起こりうる問題として、多くの経営者が「後継者の経営能力」を挙げていました。

▼事業承継の際に問題になりそうなこと

事業承継の際に問題になりそうなこと|日本政策金融公庫総合研究所「中小企業の事業承継に関するインターネット調査」より
出典:中小企業の事業承継に関するインターネット調査(2023年調査)結果(p.9)|日本政策金融公庫総合研究所

そのため、事業承継のトラブルを防ぐには、後継者が事前に経営経験を積むなどして、先代が安心して会社を任せられる状態をつくることが大切です。

原因6. 親子という関係を経営に持ち込んでしまう

親子の事業承継でトラブルが起こる原因としては、「親子」という関係を無意識のうちに経営へ持ち込んでしまうことも挙げられます。

どれだけ経営者としての立場を意識していても、先代と後継者が親子である以上、これまでの「上下関係」「距離感」が残ってしまうのは自然なことです。しかし、それによって先代が後継者を「自分の子ども」として扱ったり、後継者が自分の意見を十分に伝えられなかったりするケースは多く見られます。

親子関係を経営に持ち込んでしまうと、会社にとって適切な経営判断ができず、結果として業績悪化や事業停滞につながるかもしれません。

こうしたリスクを防ぐためには、「それぞれの役割を明確にする」「議事録を残す」など、親子関係に左右されにくい仕組みを整えることが大切です。どうしても感情的になってしまう場合は、第三者に同席してもらうことで、親子ではなく「先代経営者と後継者」という立場で話しやすくなります。

事業承継は「なんとなく」で進めると必ず失敗します。あなたの会社には、頼りになる現場型の事業承継に強いコンサルタントを選びましょう。

(株)Pro-D-use(プロディーユース)は伴走・現場型で利益を押し上げる」コンサルティング支援が特徴の経営コンサルティング会社です。これまでたくさんの経営相談で「2代目・3代目の経営者支援」「コンサルタントの乗り換え」「事業拡大 / 事業再生」で数多くの実績をあげてきました。

そんな(株)Pro-D-use(プロディーユース)に、事業承継について相談してみませんか?詳しくは経営コンサルティングサービスページをご覧ください。
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親子の事業承継におけるトラブルを放置することで生じる「4つの失敗」

親子の事業承継におけるトラブルを放置すると、以下のような失敗につながる可能性があるため注意しましょう。

◆親子の事業承継におけるトラブルを放置することで生じる「4つの失敗」

親子間のトラブルを解決するのは簡単ではありません。しかし、事業承継後も安定した経営を続けていくためには、問題を先送りにせず、親子でしっかりと向き合うことが大切です。

なお、「事業承継のよくある失敗事例」を詳しく知りたい方は、以下記事も併せてチェックしてみてください。

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失敗1. 株式や相続財産をめぐり親族間トラブルに発展する

親子の事業承継におけるトラブルを放置すると、株式や相続財産をめぐる親族間トラブルに発展するおそれがあります。意見の対立が続くことで「自社株を誰にどの程度引き継がせるのか」といった重要な問題が曖昧になり、親族や相続人の不満につながるのです。

たとえば、親子で十分な話し合いをしないまま後継者に自社株を集中させると、他の相続人から金銭の支払いを求められる可能性があります。その結果、後継者の手元資金が減ったり、株式が複数の相続に分散したりすれば、事業承継後の安定した経営に影響を及ぼすかもしれません。

こうした事態を避けるためには、事業承継後の経営方針だけでなく、株式や相続財産の状況も早い段階から整理しておくことが大切です。必要に応じて税理士・弁護士など事業承継に詳しい専門家も交えながら、親族全体への影響を考慮して準備を進めましょう。

失敗2. 親子の対立によって従業員や取引先が混乱する

親子の事業承継におけるトラブルを放置すると、従業員や取引先を混乱させてしまう可能性がある点にも注意が必要です。先代と後継者の意見が対立したままだと、会議での発言や現場への指示に矛盾が生じ、従業員は「誰の判断に従えば良いのか」と迷ってしまいます。

たとえば、後継者が決めた方針を先代が後から覆したり、同じ業務について異なる指示を出したりすれば、現場の不安や混乱はさらに大きくなるでしょう。

このような状態が続くと、会社全体の業務効率や生産性が低下するだけでなく、後継者・先代に対する従業員の不信感が高まる可能性もあります。

また、取引先からも「経営基盤が整っていないのではないか」「今後の取引に不安がある」と判断され、会社の信用に影響を及ぼすかもしれません。

そのため、事業承継を進める際は、先代と後継者の役割を明確にし、従業員や取引先に対して一貫した方針を示せる体制を整えておくことが大切です。

失敗3. 従業員の不信感が募り、ベテラン層も大量に離脱する

親子の対立が原因で、後継者が先代の意向を無視して経営を進めると、従業員の不信感が募り、ベテラン社員や幹部社員が相次いで離脱するおそれがあります。

たとえば、先代が長年大切にしてきた「取引先との関係」「社内の慣習」を理解しないまま、新しい経営方針や制度を一方的に導入すると、従業員は「これまで会社が大切にしてきたものを軽視している」と不信感を抱くでしょう。

また、後継者自身の振る舞いも従業員から厳しく見られています。先代がいない場所で「自分は次の社長だから」と横柄な態度を取ったり、経営者としての自覚に欠ける行動を取ったりすれば、従業員からの信頼を失いかねません。

こうした状態が続けば、「先代には長年お世話になったが、後継者にはついていけない」と見切りをつけられ、現場を支えてきたベテラン層が一斉に退職する可能性があります。親子間の対立を引きずったまま経営を続けることが、最終的には組織全体の弱体化につながるおそれがあるのです。

失敗4. 事業運営における重要な経営判断が遅れる

親子の事業承継におけるトラブルを放置すると、会社の事業運営に欠かせない経営判断が遅れるリスクもあります。

先代と後継者の意見がまとまっていない状態では、新しい施策を進めようとしても「最終的に誰が判断するのか」が曖昧になり、意思決定を先送りしがちです。

また、設備投資や事業の見直しについて後継者が必要性を感じていても、先代が納得できず、結論が出ないまま時間だけが過ぎてしまうケースもあります。

重要な経営判断が遅れると、貴重なビジネスチャンスを逃したり、トラブルへの対応が後手に回り、顧客や取引先からの信用を損ねたりするかもしれません。

このような失敗を防ぐためにも、事業承継を進める際は、経営に対するお互いの考えを率直に話し合い、今後の経営方針を早い段階で固めておくことが重要です。

【筆者が現場で見た】事業承継のリアルな失敗事例2選

ここでは、筆者が現場で実際に見てきた「事業承継のリアルな失敗事例」を2つ紹介します。

◆【筆者が現場で見た】事業承継のリアルな失敗事例2選

先ほど紹介した「4つの失敗」と併せて、こちらもぜひ参考にしてみてください。

事例1. 頑張るほど首を絞める「株価上昇の罠」

事業承継コンサルタントとして現場に入り込む中で、非常によく見られるのが、社長の座や日々の業務だけを先に後継者へ引き継ぎ、自社株の大部分は先代が持ち続けるパターンです。こうした「経営権」と「自社株」の引き継ぎ時期のズレが、後々大きなトラブルにつながることがあります。

たとえば、意欲のある後継者が社長就任後に業績を大きく改善し、会社を成長させたケースを考えてみましょう。

この場合、会社の評価額が上がり、それに伴って自社株の価値も上昇します。その状態で数年後に残りの自社株を引き継ごうとすると、当初より株価が大幅に上昇し、想定以上の贈与税や相続税が発生する可能性があります。

つまり、後継者が会社を成長させた努力によって、自らの株式承継にかかる負担まで大きくなってしまうのです。

こうした状況になると、後継者は「自分が会社を良くするために努力したのに、なぜその結果として税負担まで増えるのか」と不満を感じてしまいます。さらに、「なぜ経営権と一緒に株式も引き継いでくれなかったのか」という先代への不満が募り、親子間の大きな感情的対立に発展するかもしれません。

事例2. 後継者のモンスター化と親子断絶

事前に十分な教育や段階的な権限移譲を行わないまま、自社株や経営権を一気に渡すことで、後継者が「自分こそが会社の完全なオーナーだ」と思い込み、態度を豹変させる事例も、現場で幾度と見てきました。

このようなケースでは、経営権を手にした途端に親のやり方や会社の歴史を否定し、長年先代を支えてきた幹部やベテラン社員を「先代の言いなりだ」「古いやり方に固執している」と決めつけ、次々と解雇・退職に追い込んでしまうことがあります。

ただし、既存の幹部やベテラン社員を残すことが必ずしも正しいとは限りません。実際に組織の変化を妨げていたり、新しい経営方針に適応できていなかったりするケースもあるため、専門家など第三者の意見も交えながら、冷静に見極めることが重要です。

さらに対立が深まると、後継者が先代に対して「もう口を出さないでほしい」「会社に来ないでほしい」と強く求めたり、場合によっては株主総会などを通じて先代を役職から外したりすることもあります。

長年にわたり会社を育ててきた先代にとって、このような対応は大きな喪失感や怒りにつながりやすく、修復困難になるほど親子関係が悪化するかもしれません。

「会社の乗っ取り」と「事業承継を進めるために必要な引退の促し」は、まったくの別物です。経営体制を大きく変える必要がある場合でも、感情だけで進めるのではなく、専門家を交えながら慎重に判断しましょう。

親子の事業承継におけるトラブルを防ぐ「6つの対策」

親子の事業承継におけるトラブルを防ぐためには、以下6つの対策を実践しましょう。

◆親子の事業承継におけるトラブルを防ぐ「6つの対策」

お互いが冷静に話し合える環境を整えることで、親子間の対立を防ぎ、事業承継後の安定した経営にもつなげられます。

対策1.「逃げの話し合い」ではなく「建設的な話し合い」をする

親子の事業承継におけるトラブルを防ぐためには、話し合うテーマを事前に決め、一つずつ整理していくことが大切です。

すでに親子間の確執が深まっている状態で、いきなり腹を割って話し合おうとすると、かえって感情的な対立が強まる可能性があります。そのため、まずは「話し合えば分かり合える」という前提を一度手放すことが大切です。

親子で話し合いを進める際は、先代が大切にしてきた信念や過去の成功体験と、後継者が考える将来の経営方針を、無理に一つの議論にまとめようとしないことを意識しましょう。

具体的には、以下のようなテーマに分けて話し合いを進めるのがおすすめです。

▼親子の事業承継で話し合うテーマ

  • 会社を今後どのように成長させていきたいか
  • いつ社長を交代するのか
  • どの業務・権限から後継者に移していくのか
  • 事業承継後に先代がどこまで経営に関わるのか
  • 自社株やその他の資産をどのように引き継ぐのか
  • 従業員や取引先にはいつ・どのように説明するのか

一つのテーマごとに双方の考えを確認し、合意できた内容を順番に整理していけば、認識のズレを防ぎながら事業承継を進められます。

たとえば、「既存顧客への対応」「伝統的なメイン事業」は先代が担当し、「新規事業」「新しい顧客層の開拓」は後継者に任せるなど、それぞれの役割を明確に分けるのは一つの方法です。決裁権限や担当範囲も具体的に整理し、お互いが必要以上に干渉しない仕組みを整えておけば、事業承継後のトラブルも防ぎやすくなります。

対策2. 現場の下積みよりも「重要な意思決定の場への同席」を優先する

事業承継のトラブルを防ぐためには、後継者に現場で下積みさせるよりも「重要な意思決定の場に同席させること」を優先しましょう。

後継者育成では「現場の業務をすべて覚えてから経営を任せる」という進め方が、必ずしも最適とは限りません。末端の業務から時間をかけて経験を積ませていると、経営判断を学ぶための時間を十分に確保できない可能性があるためです。

特に、親と子が共に健康な状態で経営に携われる期間には限りがあります。そのため、現場業務の習得だけに長い時間をかけるのではなく、早い段階から経営者としての判断力を養うことが重要です。

具体的には、設備投資や資金調達、新規事業の立ち上げなど、会社の将来を左右する重要な意思決定の場に後継者を同席させましょう。

このとき、先代が「どのような情報をもとに判断したのか」「どこまでリスクを取ると決めたのか」といった意思決定の背景を共有すると、後継者は限られた期間でも経営者としての視野や判断力を身につけられます。

対策3. 事業承継計画を作成して認識を共有する

親子の事業承継におけるトラブルを防ぐためには、話し合った内容をもとに「事業承継計画」を作成し、お互いの認識を共有しておきましょう。

口頭で合意しただけでは、時間が経つにつれて「そんな話はしていない」「こういう意味だと思っていた」と認識のズレが生じる可能性があります。そのため、「事業承継までのスケジュール」「今後の経営方針」「株式・資産の移転方法」などを明文化し、計画にしっかり落とし込むことが大切です。

事業承継計画を作成する際は、以下の内容を盛り込みましょう。

▼事業承継計画に盛り込むべき内容

  • 事業承継を完了する時期
  • 経営方針や会社の将来像
  • 後継者に権限を移していく時期・順序
  • 事業承継後における先代の役割
  • 自社株や事業用資産の移転方法・時期
  • 後継者の育成や引継ぎのスケジュール
  • 従業員や取引先への説明時期

特に重要なのは、事業承継計画を作成するだけで終わらず、親子で内容を確認しながら「誰が・いつまでに・何をするのか」を具体的にしておくことです。

会社の状況や先代・後継者の考えが途中で変わるケースもあるため、定期的に計画を見直し、お互いの認識をすり合わせながら事業承継を進めましょう。

なお、「事業承継計画の書き方やポイント」について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。

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対策4. 経営を任せる前に「高い給与」を渡し、個人の財力と自信を持たせる(使うタイミングは慎重に)

親子の事業承継におけるトラブルを防ぐためには、経営を任せる前に高い給与を渡し、後継者個人の財力と自信を持たせるのも効果的です。

たとえば、承継前の数年間は後継者の給与や役員報酬を高めに設定し、税金などを差し引いたあとでも、一定の個人資産を蓄えられる状態をつくっておきます。

経営権を引き継ぐ時点で、後継者自身が自由に使える資金をある程度確保できていれば、「万が一のときは自分でも会社を支えられる」という自信が生まれ、精神的な余裕にもつながるでしょう。

また、後継者自身が経済的・精神的に自立している感覚を持つことで、先代からの指摘を否定的に受け止めたり、感情的に反発したりするリスクも軽減されます。

ただし、金銭管理が苦手で浪費傾向も強い後継者の場合は、かえって逆効果になる可能性もあるため注意が必要です。

対策5. 家族会議で「全ての選択肢」をフラットに並べる

親子の事業承継でトラブルを防ぐためには、「親族内承継」だけにこだわらず、あらゆる選択肢をフラットに並べて検討することも大切です。

親族内承継を前提に話を進めると、先代も後継者も「この方法しかない」と追い詰められ、些細な意見の違いから衝突が起こりやすくなります。

そのため、お盆や年末年始など家族が集まるタイミングで家族会議を開き、以下のような選択肢を同じ土俵で検討してみましょう。

▼事業承継で考えられる選択肢

  • 1. 親族内承継(子どもへの引き継ぎ)
  • 2. 従業員承継(信頼できる幹部へのMBO)
  • 3. 第三者承継(M&Aによる売却)
  • 4. 廃業(自社で幕を引く)

親子の話し合いだけでは客観的な判断が難しいケースもあるため、必要に応じてコンサルタント・税理士・弁護士など、中立的な第三者に同席してもらうことも有効です。

専門家を交えながら、それぞれのメリット・デメリットを比較すれば、後継者も「親の会社だから継ぐ」のではなく、自分の意思で納得した上で進む道を選べるでしょう。

なお、「親族内承継のやり方」「従業員承継のやり方」、それぞれについて詳しく知りたい方は、以下の記事が参考になるのでチェックしてください。

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対策6. 親子だけで解決しようとせず専門家に相談する

親子の事業承継におけるトラブルを防ぐためには、親子だけで話し合いを進めようとするのではなく、必要に応じて専門家に相談することも大切です。

会社の経営方針や役割分断について親子だけで話し合うと、これまでの関係性や感情が入り込み、冷静に意見を整理できない可能性があります。

また、事業承継では専門的な知識が必要になる場面も多いため、自分たちだけで判断すると、承継後に予期せぬトラブルが発生するかもしれません。

事業承継に詳しい専門家に相談すれば、第三者の立場から双方の考えを整理してもらえるほか、最適な承継方法についても具体的に提案してもらえます。

親子だけでは話し合いがまとまらない場合でも、専門家を交えることで冷静な判断が可能となり、お互いに納得できる形で事業承継を進められるでしょう。

親子の感情論に左右されず、会社を存続・成長させていくためには、「客観的なパートナー」の存在が重要です。自社にとってどの選択肢が最善なのかを冷静に判断したい場合は、第三者の専門家による事業承継診断や伴走支援を活用してみてはいかがでしょうか?

株式会社Pro-D-useは、貴社の現場に深く入り込み、現場メンバーの一員として一緒に手足を動かしながら事業を推進する「併走型支援」を得意としています。また、社員の声を丁寧に拾い上げながら課題を抽出するため、現場の実態に即したプランニング・戦略設計が可能です。

自社の課題を深く理解しながら、実践的な事業承継コンサルティングを受けたいとお考えの方は、お気軽に「無料経営(事業承継)相談フォーム」からご相談ください。

親子の事業承継に強い」伴走型コンサル

なお、「事業承継に強い専門家」を詳しく知りたい方は、以下記事も併せてチェックしてみてください。

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親子の事業承継を無事に成功させた「2つの事例」

最後に、親子の事業承継を無事に成功させた2つの事例を紹介します。

◆親子の事業承継を無事に成功させた「2つの事例」

親子の事業承継に不安を感じている方は、これらの成功事例も参考にしてみましょう。

なお、「親族内承継の成功事例」を他にもチェックしておきたい方は、以下記事も併せてご覧ください。

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事例1. 【飲食業】伝統の味を引き継ぎながら売上を大幅に増加

新禮クリエイティブワーク株式会社は、先代である父親が50年以上前に始めた焼肉店「食道楽」を親子で承継した企業です。

後継者は父親の病気をきっかけに事業を継ぐことを決意し、母親から味を受け継ぐなど、先代が築いてきた伝統を守りながら店舗を運営していました。一方で、「これまでの良さを残しながら自分の色も出したい」という思いも強く、伝統と新しい取り組みをどのように両立させるかが課題だったそうです。

そこで、経営コンサルティング会社の株式会社Pro-D-useに依頼し、先代の強みや後継者の思いを踏まえて、短期・中期・長期の計画を作成してもらいました。初年度は商品・サービスの見直し、2年目は経営者の右腕となる人材の育成、3年目は法人化や新店舗の出店など、段階的に経営基盤を整えていきました。

その結果、初年度には売上が「前年比180%」となり、その後は従業員数が約2倍、売上規模も約2.5倍まで拡大しました。

今後も先代が大切にしてきた伝統を守りながら、後継者ならではの新たな価値を加えた店舗づくりを進めていく予定です。

事例2. 【食品製造業】事業承継後も会社を存続させる仕組みを構築

株式会社コスモス食品は、創業者の孫にあたる後継者が将来の事業承継を見据え、自社ブランド商品の営業部門を率いている食品メーカーです。

新しい施策にも積極的に取り組んでいましたが、営業活動が個人任せになっており、顧客情報やノウハウを十分に共有できていないという課題を抱えていたといいます。

そこで同社は株式会社Pro-D-useにコンサルティングを依頼し、営業メンバーと面談したり顧客店舗を訪問したりすることで、現状を把握してもらいました。その上で、後継者が実現したいことを尊重しながら営業戦略を整理し、「誰が・いつ・どの顧客に・どのような営業をするのか」を明確にしていきました。

その結果、同社では、顧客情報や営業ノウハウを共有しながら業務に取り組めるようになり、個人任せだった営業から組織的な営業へと成長を遂げました。

後継者自身も、父親から「思い付きではなく、きちんと計画してから動けるようになった」と評価されるなど、経営者としての成長にもつながっています。

「親子の事業承継におけるトラブル」についてよくある質問

親子の事業承継におけるトラブルについて、よくある質問を下記にまとめました。あらゆるリスクに対策しておきたい方は、ぜひ参考にしてください。

Q 個人事業主が親子間で事業承継する場合、どのようなトラブルが起こりやすいですか?
A

個人事業主が親子間で事業承継する場合は、事業用資産を誰が・どのように引き継ぐのかをめぐってトラブルが起こりやすいです。

個人事業主には、法人のように経営権を示す株式が存在しないため、店舗・設備などの資産を個別に承継する必要があります。名義変更や税務上の複雑な手続きが発生する場合は、親子だけで話を進めず、事業承継に詳しい専門家に相談してみましょう。

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Q 親子の事業承継でトラブルになった場合は誰に相談すれば良いですか?
A

親子の事業承継でトラブルが起きた場合は、問題の内容に応じて「税理士」「弁護士」「事業承継コンサルタント(M&A仲介は除く)」などの専門家に相談するのがおすすめです。

たとえば、事業承継に伴って発生する相続税・贈与税については税理士、相続や遺留分などの法的なトラブルについては弁護士、親子間の意思疎通・経営戦略・体制構築は伴走型の経営コンサルタントへの相談が適しています。

どの専門家に相談すれば良いのか分からない場合は、各都道府県に設置されている「事業承継・引継ぎ支援センター」を利用するのも一つの方法です。中小企業の事業承継に関する幅広い相談に対応している公的な窓口のため、初めて事業承継に取り組む方でも安心して利用できます。

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Q 親子で事業承継をする場合、贈与税や相続税などの税金はかかりますか?
A

親から子に事業用資産を無償で引き継ぐ場合は、承継方法によって「贈与税」「相続税」がかかる可能性があります。ただし、一定の要件を満たせば、「事業承継税制」を活用することで納税の猶予・免除を受けることが可能です。

適用には細かな要件や手続きがあるため、事業承継を進める際は専門家へ事前に相談しておきましょう。

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親子の事業承継で起こりやすいトラブルを未然に防ぎつつ、スムーズに準備を進めよう!

親子の事業承継で起こりやすいトラブルを未然に防げると、会社の経営を安定させながら、これまでの家族関係も維持できます。

親子の事業承継で起こりやすいトラブルは、主に以下の4つです。

◆親子の事業承継で起こりやすい「4つのトラブル」

  • トラブル1. 経営方針や会社の将来像をめぐって意見が対立する
  • トラブル2. 事業承継を進めたい時期にズレが生じてしまう
  • トラブル3. 親が経営権を手放さず後継者が自由に経営できない
  • トラブル4. 親子の感情的な対立が深まり関係が悪化する

これらのトラブルを防ぐためには、先代が大切にしてきた「信念」と、後継者が考える「今後の経営方針」をしっかり分けた上で、建設的に話し合いを進めましょう。

いきなり腹を割って話し合おうとすると、感情的な対立が生じやすくなり、「事業承継の時期」「承継後の役割分担」といった重要な議論まで進まなくなる可能性があります。

また、親族内承継だけにこだわらず、従業員承継・第三者承継・廃業など、複数の選択肢をフラットに検討することも大切です。

親子だけで話し合うのが難しい場合は、事業承継に詳しい専門家に同席してもらうことで、会社にとって最適な方法を検討でき、スムーズに事業承継を進められます。

株式会社Pro-D-useは、貴社の現場に深く入り込み、現場メンバーの一員として一緒に手足を動かしながら事業を推進する「併走型支援」を得意としています。また、社員の声を丁寧に拾い上げながら課題を抽出するため、現場の実態に即したプランニング・戦略設計が可能です。

自社の課題を深く理解しながら、実践的な事業承継コンサルティングを受けたいとお考えの方は、お気軽に「無料経営(事業承継)相談フォーム」からご相談ください。

親子の事業承継に強い」伴走型コンサル

本記事で紹介した内容をもとに、良好な親子関係を維持しながら事業承継を行い、安定した経営にお役立ていただければ幸いです。

コラム著者プロフィール

岡島 光太郎

岡島 光太郎

取締役副社長 兼 経営コンサルタント(Co-founder)

事業の「急所」を突き、収益構造を再構築する。
実務と経営を知り尽くした、現場主義の戦略家。

経営における課題は、決して単一の要素では生じません。
営業、マーケティング、財務、システム…。すべてが複雑に絡み合う中で、ボトルネックを的確に見極め、最短距離で解決へ導くこと。それが私の使命です。
私はリクルート等の大手企業における組織マネジメントと、急成長ベンチャーの創業期という「カオス」の両極を最前線で経験しきました。机上の空論ではなく、血の通った実務経験に裏打ちされたコンサルティングで貴社の事業成長を力強くご支援します。

■専門性と実績:収益最大化へのアプローチ
私の強みは、部分最適ではなく「全体最適」の視点にあります。株式会社リクルートでは営業・企画の両面で責任者を務め、MVPほか多数の受賞歴が証明する通り「売る力」を極めました。その後、データXやアソビューといった有力企業の創業・拡大期において、組織作りから新規事業の収益化、マーケティング、事業企画までを牽引。

これら現場叩き上げの知見をベースに、現在は以下の領域をワンストップで支援しています。
▼専門・得意領域
|収益エンジンの構築|
新規事業の0→1立ち上げから、Webマーケを連動させた「勝てる組織」の仕組み化。

|DX/業務基盤の刷新|
業務プロセスを可視化し、SaaSやITシステム導入による生産性の抜本的向上。

|財務・資金調達戦略|
事業計画と連動した融資獲得、キャッシュフロー経営の強化。

■仕事の流儀
「コンサルタントが入ってレポートを出して終わり」という関わり方はいたしません。経営者様の隣で、時には現場の最前線で、貴社の社員以上に貴社の利益にコミットします。
戦略を描くだけでなく、現場が自走できる状態になるまで徹底的に伴走いたします。

■資格・認定
中小企業庁認定:中小企業デジタル化応援隊事業認定IT専門家 / I00087391
経済産業省認定:情報処理支援機関 / 第39号‐24060007(21)