新商品の企画書を作成したい。ただ、どのように作成すればいいのかわからない。
顧客にとって価値のある商品、サービスを開発したが、経営幹部が納得してくれない。経営幹部が納得できるような企画書を作成するために注意すべきポイントは?
新商品を企画している方の中には、このような悩みを持っているのではないでしょうか?
近年は特に、商品のライフサイクルが短命化する傾向にあり、何もしないでいれば商品はすぐどんなビジネスであっても、新商品・新サービスを開発して提供することはとても大切です。
しかし、アイディアだけで新商品・新サービスを作ればよいというわけではありません。戦略的な新商品企画が成功へとつながるのです。
そこで、本記事では、新商品企画書作成のポイントを詳しく解説します
新商品企画書を作成する際に大切なことは、下記の2点です。
- 顧客の目線に立って考える。
- 客観的な根拠をもとに作成する。
なぜなら、新商品や新サービスにおいては、「なぜ顧客がその商品やサービスを購入するのか」を多角的に見なければ、顧客に受け入れてもらえないからです。
本記事を読むことで、以下のようなメリットがあります。
- 企画書のポイントを押さえることで、社内で新商品企画書を通りやすくなります。
- 時間やコストをかけて作った新商品や新サービスが、無駄になってしまうリスクが低くなります。
それでは早速、読み進めていきましょう。
▼目次
新商品企画書の重要性
新商品や新サービスを作っても、顧客に受け入れてもらえなければ意味がありません。
時間やコストをかけて新商品を作っても、それがムダになってしまうリスクもあるのです。
新商品は「顧客に本当に欲しいと思ってもらえる商品なのか」、他社の商品・サービスと比較して「どんな点が優れているのか」などを客観的に検証・分析することで、リスクを最小限に抑えることができます。
そのためにも効果的なのが、新商品の企画書を作ることです。
企画書の作成をすすめていくことで、
- 「市場の環境」
- 「競合の状態」
- 「誰をターゲットにすべきか」
- 「価格をいくらにすべきか」
なども見えてきます。
また、良い商品だから必ず売れるとは限りません。
良い商品であっても、その良さが伝わらないばかりに売れない商品はたくさんあります。
同じような商品がたくさんある中で自社の商品を選んでもらうためには、自社商品を選ぶべき理由を消費者に明確に伝えることが重要です。
そのため、新商品が提供できる価値を誰に伝えるかというマーケティング戦略も大切になります。
企画書の作成をすすめていくと、さまざまな課題があぶり出されてくるでしょう。この課題にていねいに向き合うことが売れる新商品につながるのです。
新商品企画書に盛込むべき内容
新商品企画書に盛り込むべき内容を紹介します。
これらの項目に沿って商品企画を進めていくことで市場でのポジショニングや競合と差別化すべきポイント、どんな商品価値を消費者に訴求すべきかなども見えてくるでしょう。
1.商品コンセプト
新商品を通じてどんな価値を提供するのかということを明確にしたものです。
コンセプトに沿って商品のネーミングやパッケージデザインも決定することになるのでまず商品コンセプトを明確にすることが重要になります。
2.ターゲット
新商品の価値を誰に提供するのか、新商品のターゲットを設定します。
ターゲットによって情報発信や集客の方法も違ってきますので、具体的な顧客像をイメージできるようにするのがポイントです。
3.市場調査
新商品を投入する市場環境を調査します。
競合状態や消費者のニーズを調査して客観的に分析することが重要です。
4.競合分析
自社と競合他社を比較して分析します。
自社の強みや弱みを客観的に把握して、顧客にアピールすべき優位性や独自性をピックアップしましょう。
5.商品内容
どんな商品であるかを具体的に説明します。
どんな価値を提供するのか、それは競合他社の商品と比べてどう違うのかを明確にすることが重要です。
また商品名や販売価格などについての案も記載しておきます。
6.プロモーション計画
どんなに素晴らしい商品であってもそれを知ってもらわなければ売上につながりません。
商品価値をどうやってターゲットに伝えるかプロモーション計画も立案します。
7.収支計画
売上の目標と必要な経費、これに伴う収支計画を記載します。
単年度だけでなく中長期的な収支計画を立てておくことが重要です。
新商品企画書作成の手順
商品コンセプトや市場分析を企画書に盛り込もうとしても、慣れないうちは簡単ではないかもしれません。
そのような場合は次の手順で進めるとスムーズに企画書を作成することができるでしょう。
<3C分析>
まずは3C分析で、新商品の課題や成功するための要因を導き出します。
3C分析とは、
- 顧客(Customer)
- 競合(Competitor)
- 自社(Company)
の3つのCについて分析を行うものです。
この中でも、特に重要になるのが顧客(Customer)です。
顧客がどんなニーズを持っているかを調査するためには、既存顧客から情報収集するのが効果的でしょう。
また、企業や各種団体が公開している調査データを活用するのもおすすめです。
競合に関する情報についても、既存顧客へのインタビューやアンケートは効果的な方法です。
- 「競合に対してどんなイメージを抱いているのか」
- 「自社商品との違いをどこに感じているのか」
などを調査することができます。
競合商品を扱っている取引先などから情報収集するのもおすすめの方法です。
自社の情報については調べるまでもないと思いがちですが、社員によって持っている情報や印象が違ってきます。
社員にヒアリングすることで、自社の優位点をより明確にすることが可能です。
<SWOT分析>
SWOT分析を行うことで、新商品の「強み」「弱み」を知ることができます。
SWOT分析とは、
- 強み(Strengths)
- 弱み(Weaknesses)
- 機会(Opportunities)
- 脅威(Threats)
を分析するものです。
強みをどう活かすか、どうやって弱みを解決するかを考えることで、ターゲットにアピールすべきポイントもみえてくるでしょう。
3C分析やSWOT分析を行うことで、商品のコンセプトやターゲットも明確になってきます。
それを元に戦略的に組み立てていくことが新商品企画書作成のポイントです。
プロの企画書を参考にしよう
いざ新商品企画書を書こうと思っても、何をどう書いたらよいか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
「どんな構成にすればよいか」「どんな項目について書けばよいか」など、いったん迷ってしまうと何から手をつけてよいか分からなくなってしまいます。
そんなときにはプロの企画書を参考にするのもおすすめの方法です。
企画書公開サイト「BB-WAVE」では、「これがプロの企画書だ!」というページでプロが実際に提案した企画書が紹介されています。
業種別、目的別に検索することができるので、参考になる企画書を見つけることができるでしょう。
企画書の構成や項目、調査・分析データのまとめ方などお手本にできる点はたくさんあります。
また、Webで公開されているテンプレートを活用するのも効果的な方法です。
「ビズオーシャン」ではさまざまな企画書のテンプレートが紹介されています。
テンプレートに沿って必要な項目を埋め込んでいくことで企画書ができあがるので、あれこれ迷わずに進めることができるというメリットがあります。
しかし、テンプレートを活用すると
- 「画一的な企画書になりやすかったり」
- 「テンプレートに入っていなかったりする項目は漏らしてしまうと」
いうデメリットもあります。
自分なりにカスタマイズしながら利用するのがよいでしょう。
読み手の心に響く新商品企画書を
新商品の企画書は客観的なデータや根拠に基づくものでなければなりません。
もし売り上げ予測などに希望的観測が入ってしまえば良い企画書とはいえないでしょう。
しかし数値や整然とした理論だけでまとめられた企画書では読み手の心に響くものにはなりません。
- 「新商品を通して顧客の悩みを解決したい」
- 「新商品で新たな価値を提供したい」
という想いを企画書で伝えることも重要です。
新商品を開発して、その商品価値をたくさんの人に知ってもらうということは簡単なことではありません。
開発がうまく進まなかったり、売り上げが伸びなかったりとつまずくこともあるでしょう。
だからこそ、新商品にかける熱い想いも重要になるのです。
例えば、自社の経営幹部に新商品企画を提案する場合でも、客観的な数字に納得はするが、共感するまではいたらないでしょう。
人は誰でも数字には共感しませんが、想いや熱意には共感しやすい傾向です。
そのため、ありったけの想いを企画書で伝えるようにしましょう。
犯しやすい間違いとして、企画を通すことを目的とした企画書を作成してしまうことがあります。
新商品の企画書を作成する目的は、企画書を通すことではありません。
新たな価値を持つ商品を開発して、顧客に提供することなのです。
「3C分析」や「SWOT」分析で客観的なデータを導きだしながらも、熱い想いのこもった企画書を作成して、新商品開発を成功させましょう。
「企画書の作成ができない」、そんな時は新規事業のプロに相談してください
ここまで、新規事業の企画書作成のポイントを解説してきましたが、
- 「理論は理解できたけど、自分でできる気がしない…」
- 「途中まで書いてみたけど、難しい…」
このような悩みも含めて、非常に煩雑で難しい新規事業の企画・立ち上げ、推進や収益化でお困りの際は、ぜひ一度、私たち株式会社Pro-d-useにご相談(無料)ください。
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<参考>
http://template.k-solution.info/2006/07/01_word_1_132.html
http://cyber-synapse.com/business-knowledge/marketing/marketing-framework/3c-analysis-how-to-collect-information.html
http://www.epsilon.jp/uriagekoujoiinkai/sellfield/swot.html
https://www.bizocean.jp/doc/category/147/