たった●●するだけで、中小企業でも簡単にできる営業の売上アップ方法

たった●●するだけで、中小企業でも簡単にできる営業の売上アップ方法
    • 営業・販売戦略
  • 2016年10月5日
ポイント

どうしてうちの営業部の売り上げはあがらないのかな?

ポイント

社員に優しく接しても、時には発破(叱るに近しい)をかけながらやらせてはみるが、どうも自走をしてくれないし、売上も上げて来ない…

クライアント様に経営コンサルティングを行っていると、日々会社の営業数字と睨めっこをしている中小企業の営業部長や経営者の方からこんなご相談を頻繁にいただきます。

また、クライアント様によっては、新しく採用を行って営業強化を行うなんて方もいらっしゃいます。

しかし、今いる人材に少しのきっかけを与えるだけで十分売上アップさせることも十分可能なんです。

そこで、記事では、意外と知らないが効果覿面の売上アップの方法をご紹介します。

売上アップのポイントは、以下の2つです。

  1. 目標の設定方法
  2. 目標の管理方法

なぜこの2つポイントが売上げアップにつながるかというと、明確に、納得度の高い目標が決まると自然に「どうやったらこの目標を達成できるのか」という思考がめぐり、試行錯誤し始めるからです。

この記事を読めば、こんなことが実現できます。

  • 目標設定を適正化してことで、社員が自走して売上が上がった。
  • 目標設定の仕方がわかるので、無駄な時間をかけずに設定でき、時間を有効活用できた。

それでは早速、読み進めていきましょう。

中小企業の売上アップの処方箋『目標設定』

中小企業の売上アップの処方箋『目標設定』

中小企業の営業部を管理している経営者や部長様、自社の営業目標の設定を見直してみてはいかがでしょうか?これが意外と盲点だったりするのです。詳細はこれから記述していきます。

目標設定の種類

「え?目標設定?それだけ?それならウチの会社やってるよ…」という声が聞こえてきそうですが、少しお待ち下さい。

まずは1つ質問です。皆さんは、自社の各営業マンに対してどんな目標設定をしていますか?弊社が経営コンサルティングを行っているクライアント様から良く返ってくるお答えは…

  • 過去の営業目標数字の踏襲、または焼き直し
  • 何となくの経営者の勘(「エイや!」)で設定

良くあるパターンはこの2種類ですが、皆さんの会社はいかがでしたか?

これでも決して悪くはないのですが、他にも効果的な営業目標の設定方法はありますし、かつ、この目標設定方法には致命的な欠落があります。

欠落部分は後ほどお話しまので、ここではまず営業目標の設定の種類を3つ、ご紹介します。

  1. 市場(マーケット)規模と自社のシェアから算出する
  2. 競合の売上から算出する
  3. 自社の目指したい売上(営業部の意思)から算出する

上記3つのいずれか、もしくは全てを網羅して営業目標の設定をされると今まで何となく追っていた営業目標が急に意味を持つようになり、経営者・部長が営業マンと会話する際、または営業マン自身が自分を鼓舞をしやすくなります。

次は、それぞれどの様に設定をしていけば良いのか、実際に弊社が経営コンサルティングを行う目標設定の方法の中で、簡単、かつ、比較的効果が出やすい内容だけを抽出してご紹介します。

●市場(マーケット)規模と自社のシェアから算出する(超王道)

まずは、皆さんの販売している商品やサービスの市場規模を調べます。

参考になる資料としては、下記の様なサイト等を使われると良いと思います。

このサイトで自社が相対している市場規模を大まかに把握します。把握する観点は、

  • 昨年度、または今年度の市場売上規模はどの程度であったか?
  • その数字は、対前年より何%伸びている or ダウンしているか?
  • 今後、対象の市場において政治/経済/社会/技術革新で大きな動きはないか?

まずはこの3つだけでも抑えておけば問題ないでしょう。

この3つの内容を把握して自社の営業対象地域内のポジションやシェア、競合とのバッティング頻度、営業マン数等を参考にして自社の目指すべき営業目標を設定していけば完了です。

●競合の売上から算出する(準王道)

自社の規模に近しい競合の昨年の売上額が分かっている場合は、そちらの数字を参考にされて設定されても良いかもしれません。

この場合は、競合の売上÷営業マンの人数で一人当たりのだいたいの売上規模が分かりますので、そこから自社の営業マンの人数に割り当てるという形です。

ただしこの場合は、競合の営業戦略などにも気を配って設定をされることをオススメいたします。

例えば、競合がエリア戦略を引いており、競合企業より30キロ圏内しか営業しない方針に対して、自社の営業エリアが全国である場合、営業費用などに大きな差が生まれるので同じ目標設定をすると利益が減る、またはマイナスになってしまうなんてこともあり得ます。

他には、販売商品(金額)の戦略上の違いから、同じ売上目標を設定しても競合は利益を十分に確保できる売上額で販売をし涼しい顔で納品ができるが、自社は値引きを行って利益を確保する為に納品数が嵩んでしまい納品で営業活動すらできない・・・なんてこともあり得ます。

ですから、あくまで競合目標に関しては参考程度にとどめて自社が本当にやるべき営業目標を見つめて設定される方がベターです。

●自社の目指したい売上(営業部の意思)から算出する(稀)

これは上記2点が参考にならない、例えば、世の中にない新しいサービスを発信する中小企業が営業目標を設定する場合の方法です。

事業収支計画書を書く場合と同じと想像していただけると分りやすいかもしれません。

まずは自社で今必要な人件費や投資費用、家賃・光熱費、新商品の販促費などなど、大まかな経費を算出して、その投資費用に対して何年で回収しなければならないのか、したいのかを決めていきます。

そこから、いくら利益を出したいのかを計算して目標を設定していく方法です。

こちらは、あまり当てはまる企業様はないと思いますので今回は細かい説明は割愛いたします。(もし必要な方は個別にご連絡を下さい)

目標設定は誰の仕事なのか?

私たちが経営コンサルティングで中小企業の経営者の方に営業目標の設定の仕方をお伝えすると、ちょっと面倒くさいと思われてしまうことがございます。

しかし、営業目標設定の仕事は業績に対して推進責任を持つリーダー(中小企業なら経営者)の仕事です。

ここから逃げてしまうと、誰も業績に対して主体性を持って臨めません。

これは即ち、会社として業績から逃げていることになってしまいますので、必ず経営者もしくは、それに準ずる方、または経営コンサルタント等の外部パートナーを巻き込んで早めに行っていきましょう。

目標設定・目標管理のコツ

目標設定・目標管理のコツ

目標設定方法は概ねご理解をいただけたと思いますが、実はまだ他にも目標設定にはちょっとしたコツがございます。(意外と奥が深い)しかし、このちょっとのコツを抑えておくだけで成果へ返ってくるインパクト度が大きく変動しますので、ぜひ抑えておいていただければと思います。

1.キーマンや社員を巻き込む(納得感=モチベーション=成果)

これが1番のコツ、というよりも中小企業の経営者の方が致命的に欠落しているパターンです。

トップダウンで「営業目標●●万円をやろう!」という伝え方をしていませんか?

この場合、なぜその売上目標になったかの背景や経緯を語って伝える経営者の方はまだ良いのですが、中には背景や経緯を話すのが面倒だからと、ただ数字だけ読み上げてボンっと渡してしまう方がいらっしゃいます。

これでは何のために売上目標を追いかければ良いのか理解ができませんので、当事者意識が絶対に芽生えません。

当事者意識が芽生えないと、相対している数字に対してあまり意欲・モチベーションを感じませんので一生懸命にはなってくれません。

売上目標達成には、この当事者意識をどれだけ芽生えさせることが出来るかがキモ。

ではどうすれば、営業マン達に当事者意識を持ってもらうことができるでしょうか。

1番簡単で効果的なのは、売上目標を作る過程を一緒に体験させることです。

市場調査や競合調査、自社の強みや弱み、リソース(資源)の洗い出しをする過程に営業課長、可能であれば主要メンバーを巻き込んで一緒に行うのです。

目標設定に参加させることで当事者意識を持ってもらえること以外に、市場・競合・自社情報の把握や、会話が増えることによる営業部の一体感の醸成、また、経営者との関係性も良くなりますので「もっとこうしたい」等の意欲的な提案の数が増えるなどの副産物も期待できます。

ぜひ面倒臭がらずにスタッフの皆さんをガンガン巻き込んでみて下さい。

2.“期限”を決める

次に大切なのは期限を決めるです。

これは目標設定に関わらないのですが、全ての仕事には期限が存在します。逆に言うと、期限のない業務は仕事とは呼べません。

人は元来怠け者気質がありますので、目標設定に関しても「●月●日までに仕上げる」など期限を設けて取組みましょう。

良くあるのは「今月は忙しくて結局目標設定できなかった…だから去年と一緒でいいかな。笑」という妥協し、変化を起こさないパターンです。

人は中期的に大きな果実を得ることよりも、短期的な面倒を解消したいという不合理を選択しまいがちなのです。

ここでちょっとしたコツをご紹介。

1度期限を設けたら、自分を律する意味でも内部・外部の方にその期限を宣言してしまいましょう。これで自分を追い込んでやり切れるはずです。

一生懸命期限を設けて目標設定ができたら、その先には大きな成果を上げられる可能性が待っています。ぜひ妥協せずにやり切ってください。

3.目標管理体制を作る(目標は立てて、かつ、管理して意味を為す)

無事、素晴らしい目標設定ができたら、次はその目標を日々管理する”目標管理”が必要です。

この目標管理についても頭を抱えている中小企業の経営者の方は多く、中には、ここ(目標管理)だけを外部にアウトソース(?!)する経営者様もいるほど。

営業管理は、成果には繋がるけど非常に手間が掛かるのが悩ましいところですよね。

細かい点(やり方)を挙げると管理・運用に乗らないことが多いので、ここでは簡単にできる目標管理のコツをご紹介します。

まずは当たり前ですが、管理責任者を任命すること。この”任命する”という行為が重要です。

全営業メンバーの前で、「この人は責任者である」と発表し意識付けを行うのです。

これには責任者に対しての管理業務のコミットメント力を強化すると共に、営業メンバーに対しても責任者を明確に示し、その後の業務をスムーズに進めるという組織構築の一手の側面もあるのです。

この責任者を決めずにフワっと進めてしまうと、目標に対して感度の高い営業メンバーが目標の管理をし始めると、他のメンバーから、

  • 「あいつは目立ちたがりだ」
  • 「出しゃばり過ぎだ」
  • 「鬱陶しい」

と会社にとってよい人材が疎まれ、やがてはその空気感に耐えきれずに辞めてしまうこともあるのです。

ですから、しっかり管理責任者を任命することを忘れずに行って下さい。

4.現実感より、頑張れそう感

また営業目標のコツをもう1つだけご紹介します。

シンプルな手法ですが、営業マンと設定する目標は少し背伸びをしないととどかない様な目標(適正目標値の110〜120%ほど)を設定すると良いでしょう。

未達成がクセになっているスタッフには現実感のある目標でも良いですが、それ以外のスタッフにはチャレンジ目標を持たせて難易度の高いゲームを楽しむ様な仕掛けも一緒にセットできると、会社の数字も営業マンのヤリガイや思考力、営業スキルも同時に上がりますので非常に会社にとって有効な施策となるでしょう。

ただ注意点が1つ。

チャレンジ目標を達成した際には、キチンと褒める&報いてあげる報酬もセットで提案してあげることはお忘れなく。

目標が決まると、人は勝手に工夫・自走をし始める

目標が決まると、人は勝手に工夫・自走をし始める

人間とは不思議なもので、「明確に」「納得度の高い目標」が決まると自然に「どうやったらこの営業目標を達成できるのか?」という思考が巡ります。

こうなれば、わざわざ発破をかけたり叱ったりせずとも、営業マンが自らエンジン全開で自走を始めますので、優秀な営業マンはもちろん、今まで未達だった営業マンも自然に売上が上がり始めます。

経営者や営業部長の仕事と言えば、それでも未達になってしまう営業マンに関してだけ、同行なりロープレなり営業フォローをすることに集中するだけでも良くなり、その未達の営業マンも達成するようになる…こんな好循環が生まれます。(営業スキルアップに関してはまた別の機会に)

まとめ

売上アップと聞くと

  • 「Web広告」
  • 「チラシ」
  • 「展示会」
  • 「販促・プロモーション」

などの空中戦を想像される方の多いかと思いますが、今ある資源(今回は人材)を活かすだけでも十分に売上や利益アップを成し遂げることが可能です。

実際に目標設定を見直し、営業マンのPDCAを徹底的に管理するだけで昨年対比で月間78%も売上が上がったクライアント様もいらっしゃいます。(もちろん、特別な販促活動はしていません。)

現在、営業マンを含めて売上や利益アップにお困りであれば、まずは目標設定も含めた自社にある資源や強みに再度注目してみることも有効だと思います。

もし、目標設定も含めて、非常に煩雑で難しい新規事業の企画・立ち上げ、推進や収益化でお困りの際は、ぜひ一度、私たち株式会社Pro-d-useにご相談(無料)ください。

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コラム著者プロフィール

岡島光太郎

岡島 光太郎

取締役副社長 兼 経営コンサルタント(Co-founder)

2009年:(株)リクルートに新卒で入社。営業・企画の両面で責任者を務める。
※リクルートではMVPやマネジメント賞など、個人・マネージャー賞を多数受賞。
2013年:(株)データX(旧:フロムスクラッチ)の創業期に転職。営業や新卒・中途採用の責任者を務める。
2014年:アソビュー(株)に転職。その後、営業責任者、新規事業責任者を歴任。
2015年:(株)Pro-D-useを創業。取締役副社長(現任)に就任。

【得意領域】
新規事業の立上げ~収益化、成果を上げる営業の仕組み作り、BtoBのWebマーケティングを主軸とした売れる仕組み作り、DXまで見通したIT・SaaS・業務システムの導入や運用、融資を中心とした資金調達~財務のコンサルティングを得意としている。

【担当業種】
「システム受託開発」「Webサービス」「Tech系全般」「製造」「建築」「販売・サービス」「スクール業」など多岐。

【資格・認定】
中小企業庁認定:中小企業デジタル化応援隊事業認定IT専門家 / I00087391
経済産業省認定:情報処理支援機関 / 第39号‐24060007(21)