中小企業の社長への処方箋「”商品がよければ売れる”危険な思想」

中小企業の社長への処方箋「”商品がよければ売れる”危険な思想」
    • 営業・販売戦略
  • 2016年7月12日
ポイント

うちの商品はいいものなのに売れない、なんで??

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売れる商品を作るために、とにかくいいものを作ろう!!

たくさんの経営者の方と多くお話をさせて頂く中で、経営者の方には上記のような『商品がよければ売れる!』という考え方の方が多いという傾向にあります。

実は、その考え方を変えていくことで、事業が成功し続ける可能性が高まります。

そこで、本記事では、いいものと売れるものの違いを明確にしつつ、中小企業に必要なのはマーケットインという考え方について解説していきます。

いいものと売れるものの違いは、いいものとは「作り手」が主語になり、売れるものは「顧客」が主語になります。

なぜなら、いくら作り手がいいものだと思っていても、顧客がいいものと感じない限り購入にはつながらないからです。

今回この記事を読めば、こんなことが実現できます。

  • 売れる商品作りができるようになり、売り上げが格段に上がった。
  • 売れないものを売り続けるという無駄な時間を費やすことを無くすことができた。

このマーケットインという考え方は、簡単に実現することが可能ですので、ぜひ、参考にしてください。

それでは早速、読み進めていきましょう。

中小企業に必要なのはマーケットインという考え方

中小企業に必要なのはマーケットインという考え方

この「商品が良ければ売れる」という考え方、事業が上手くいっている時はそこまで問題にならないのですが、逆に事業が上手くいかなくなると一気に危険思想に早変わりをしてしまいますので非常に厄介です。ですから、事業が上手くいっているうちに考え方を少しずつ切り替えることをお勧めいたします。

恐らく、釈迦に説法だとは思いますが、商売は、商品を引き渡す代わりに資金(料金)を頂くという交換取引で成り立っています。つまり、お客様からの共感の対価としてお金を頂くという図式ですね。この取引に着目すれば、「商品がよければ当然売れるだろう」というのは若干、的外れな方程式だと分かるかと想います。

実際に取引を行うのは人であり、必ずしも買い手と売り手の考え方が同じということは滅多にありません。取引には人の価値観が入ってくるので、売り手から見ていい商品であっても買い手から見ていい商品であるとは限りません。

例えば、あなたの会社内でスタッフとコミュニケーションをとる時にも、
『この資料をもっと賑わいのある感じにしておいて』
と指示を出しても、思い描いていたものと全く違う資料が納品されること、ありませんか?これは、『賑わいのある感じ』という考え方が、依頼した側(社長・経営者)と、依頼された側(スタッフ)で違うのですから、当然満足いくものは納品されません。

私たち人間は、同じ日本人同士であっても、長い長い時間や体験を共有していない限り、『賑わいのある感じ』というような感覚が他人と揃うことじたいが稀ですよね。自分が少ない言葉で意思をくみ取ってもらえるのは、家族や、古い友達くらいです。それがお客様というほとんど赤の他人とイメージを共有するわけですから、商売は大変なのです。

野菜だって、北海道の広い土地で育った野菜と、23区内の狭く空気の悪い土地で育った野菜とでは、味も形も大きさも違います。人も育った環境が違えば、言葉の定義一つから変わってくるわけです。ここをキチンと理解していなければいけません。

結局、“買い手がいい”と思ってくれない限りはモノやサービスは売れません。
買い手の生活を想い、買い手の生活をどのように改善できる商品なのかその生活は買い手にとってどれほどワクワクできるものなのか。この点がはっきりわからなければ物は売れないのです。その道一筋●年の職人が『いいモノ』というのであれば、それはいいモノなのでしょう。ですが、そのモノが、買い手がどういう時に使って、どういう効用を得ることができるのか。この点を提案しない限りは、『いいモノであること』は伝わりません。

ですから『いいモノであれば売れる』のではなく、

『買い手が、あるシーンにおいて不満に思っていることを解決できるもの』
『買い手が、普通に過ごしている日常に、その商品があることで日常がより楽しくなるもの』

この二つが、売れるモノであると考えることが出来るのです。つまり、生活のネガティブを消すのか、生活をポジティブにするのか、です。この考え方のこと“マーケットイン”と言います。

簡単にできるマーケットイン思考を実現する方法

簡単にできるマーケットイン思考を実現する方法

商品ありきで固執して考えてしまう方が“マーケットイン”の思考に切り替えるためにできる1つの簡単な方法があります。それはまず、お客様の声を拾いながら『なぜ私たちの商品・サービスを買ってくれるのか』の答えを導くことです。

実際に、私たちが経営コンサルティングに入る際は、まず直接お客様の声を聴きにいくことが大多数です。例えば、飲食店などのBtoCビジネスの場合であれば、お客様アンケート等で「どんな人が」「なぜ」「どういうタイミングで」「誰と」店やサービス、商品を利用しているのか声を拾っていきます。BtoBビジネスの場合であっても、その会社の営業マンと一緒にお客様先に同行させていただき、「なぜこの商品を利用しているのか」のお客様の声を拾いにいきます。すると、今まで自社内では誰も気付いていなかったニーズや用途に辿りつくものなのです。※これが案外「えっ、そんな風に使ってたんだ!?」という声が拾えるものです。

意外なニーズや用途で言えば、有名な例で言えば炊飯器なんかもそうですね。今では炊飯器は、米を炊く以外にもケーキや焼き芋を作ったりする人もでてきていますね。そんな所に気付けるかどうかでビジネスのかじ取りは大きく変わりますので、まずはお客様の声を拾いながら、『商品ありき』の考え方を変えていってみて下さい。

  • 「自社に合ったマーケットインについての話をもっと詳しい話を聞きたい」
  • 「自社商品やサービスに関して、マーケットインの視点で一緒に考えて欲しい」

なども含め、非常に煩雑で難しい新規事業の企画・立ち上げ、推進や収益化でお困りの際は、ぜひ一度、私たち株式会社Pro-d-useにご相談(無料)ください。

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コラム著者プロフィール

小笠原 亮太

小笠原 亮太

代表取締役社長 兼 経営コンサルタント(Co-founder)

2009年:株式会社リクルート入社。
その後、飲食店専門コンサルティング会社に転職し、わずか半年で主任に昇格。“コンサルティング”の枠組みには囚われない商品作りで、担当する全ての顧客を売上UPに導く。
※リクルート時代はチーム表彰など多数受賞。

2015年:株式会社Pro-D-useを創業。

組織をやる気にさせる仕組み作りや、無形のものを有形化し、意思統一する事を得意としている。
製造業やリース業、食品・飲食業に実績が多く、また「事業承継」に対してかなりのノウハウや強みを持つ。