新規事業は「なんとなく」で進めると、必ず失敗します。上手くいく新規事業には一定のパターンがあり、それを知らずに新規事業を始めてはいけません。
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目標達成のために必要なことを抜け漏れなく把握したい。何かいい方法はないだろうか。
新規事業のアイデアを出したいけど、煮詰まってこれ以上何も思いつかない。どうにか発想を発展させることはできないか。
マンダラートは、目標達成やアイデア出し、思考整理などあらゆるシーンで活用できる、思考支援のフレームワークです。特に新規事業では強制的にアイデアを出したい際に活用するとよいでしょう。
この記事では、マンダラートとは何か、新規事業で使う効果や、実際の作成方法を解説します。
この記事を読み終えると、こんなことが実現できます
- 多くのアイデアを短時間で出す方法がわかり、闇雲に悩む時間を減らせます。
- 目標達成のためにやるべきことが明確になり、日々の業務ですべきことが理解できます。
使い方を覚えて、目標達成からアイデア出しまで、ビジネスシーンで活用しましょう。
▼目次
マンダラートとは思考支援のフレームワーク
マンダラート(マンダラチャート)とは、3×3の9マスからなる思考支援のフレームワークです。
1984年に、株式会社ヒロ・アートディレクションズの今泉浩晃氏が考案したもので、名称は仏教の世界観を表した“曼荼羅”と“アート”を組み合わせ“マンダラート”と呼ばれています。
マスの中央に達成したい目標や、考えを深めたい内容を記載し、その周辺に具体的な行動や方法を記載していきます。これにより、強制的にアイデアを出すだけなく、深い思考が可能となります。
最近では、エンゼルスの大谷翔平選手が花巻東高校時代に作成したものが注目を集めるなど、話題のフレームワークです。
新規事業におけるマンダラートの効果
新規事業では、アイデア出しから目標の達成まで、下記のシーンで役立ちます。
- 新規事業のアイデアを強制的に生み出す
- 新規事業の目的(目標)を明確化する
- 目標達成に必要なことを可視化できる
具体的な効果やメリットを解説します。
1.新規事業のアイデアを強制的に生み出す
新規事業では、強制的にアイデアを生み出す場面で活用できます。詳しいやり方は後述しますが、例えば中央に新規事業で取り組むテーマを記載します。
新規事業の関連語句を周囲の8マスに記入し、その関連語句より連想される言葉を周囲8マスに記入していけば、マスを埋めるだけで80のアイデアを強制的に生み出すことが可能となります。
2.新規事業の目的(目標)が明確になる
新規事業では、達成したい使命や目的が不明確だと、その後の経営判断にも迷いがでてしまいます。
マンダラートでは、中央に最も達成したい目標を設置し、それを達成するためにどのようなことが必要かを書き足していきます。
これらの作業を行うことで、思考が整理でき、そもそも新規事業で本当に達成したいことの見直しとなる他、目標と手段を誤っていないか、などの確認にもなります。
3.目標達成に必要なことを可視化できる
新規事業の目標が定まっているなら、マンダラートはそれを達成するために、日々何を行えばよいかを明確にしてくれます。
また、最終目標、中間目標、日々の目標のように細分化して考えるため、やるべきことの抜け漏れを防ぎ、必要なことを事前に把握するのにも役立ちます。
「プロセスは分かったものの、うまくできる自信がない」
「自社の状況に当てはめると、どう考えれば良いんだろう…?」
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マンダラートが向いている4つのシーン
マンダラートは、多くのアイデアを出す、考えを分類し見える化する、イメージを言語化し共有する際に有効な手段です。
1. 目標達成のためにやるべきことを把握したいとき
マンダラートは個人だけでなく、部署や会社の目標達成のために、何をすべきか明らかにしたいシーンで利用できます。複数のスポーツ選手が結果を出していることからも、目標達成と相性のよいフレームワークであると分かります。
2. 多くのアイデアを出したいとき
1のテーマに対し深堀をしていくため、多くのアイデアを出したいときにも活用できます。アイデアを出す際は、正誤にとらわれず、思いついたことをどんどん書き込むのがポイントです。
3. 雑多な考えをまとめたいとき
考えを大・中・小と細分化してまとめていくため、雑多な思考を整理するときにも有効な手段です。
アイデア出しとは逆に、頭の中にイメージは豊富にあるけれど、グループ分けや言語化が難しいと感じるときは、マンダラートに書き起こしてみましょう。
4. イメージを共有したいとき
社内でイメージを共有したいときも、視覚的に理解できるマンダラートは役立ちます。文章や単独のフレームワークだけでは伝わりにくい内容も、マンダラートを使えば直観的な理解を得られやすいでしょう。
新規事業のマンダラートの書き方、作成方法を解説
マンダラートには基本の書き方はあるものの、その中に書く内容や方法(文字だけでなく、記号や絵を使うなど)に制限はありません。
まずは、下記のベースの書き方を覚え、アイデアを自由に広げていきましょう。
1.マスの中央に新規事業で考える主テーマを記入する。
マンダラートは3×3の9マスを基本とし、最終的には81マスを埋めていきます。
最初にマスの中央に主テーマを書き込みましょう。
2.主テーマの周り8マスに関連語句やアイデアを記入する(副テーマ)
主テーマが埋まったら、それを達成する方法や、そこから派生する語句、アイデアなどを自由に書き込んでいきます。これが副テーマとなります。
3.副テーマを主テーマとした、次のマンダラートを周りに作成する
次に、8つの副テーマを主テーマにしたマンダラートを作ります。
8つの副テーマの周りのマスも、関連語句やアイデアで埋めていきます。
4.81マスのマンダラートが埋まれば完成
最終的には9マス×9テーマ、計81マス全てが埋まるようにします。
完成したマンダラートは、新規事業のアイデアを共有したり、目標を達成したりするために活用します。
以上が基本の作り方です。
新規事業でマンダラートを活用する際のポイント
マンダラートは、最低でも81マスを埋めること、また、埋まらないなら主テーマを変更する、語句の関連性を確認するのがポイントです。
1.81マスすべて埋める
書き方の決まりはないものの、81マスすべて埋めることが最低限必要です。マスが埋まらないときは、深い思考ができていないという判断にもなります。
もし、アイデアが思い浮かばないときは、次のテーマに移る、時間をおいて取り組むなどしてみましょう。
2.どうしても埋まらないときは主テーマを変更する
どうしても81マスが埋まらないときは、深堀できない内容であると判断し、主テーマの再考も必要です。
- 新規事業で本当に達成したいことか
- 目標と目的を誤っていないか
- 主テーマを別の言葉で表せないか
など、さまざまな角度から主テーマをもう一度考えてみましょう。
3.主テーマとそれぞれの語句に関連性があるか確認する
完成したマンダラートは、中心の主テーマと、周りの80マスに記載されたテーマが関連する構造になっています。
もし、主テーマと関係のないことが書かれていれば再考も必要です。
マンダラートは深い思考をサポートする万能フレームワーク
マンダラートは1つのテーマに対し、80に上る語句やアイデアを出していくため、深い思考が可能となります。そのため、目標達成やアイデア出しなどのシーンで使いやすいだけでなく、他のフレームワークと組み合わせやすい点も特徴です。
新規事業では、マンダラート思考のサポートツールとしてどんどん活用しましょう。
新規事業は「なんとなく」で進めると、必ず失敗します。上手くいく新規事業には一定のパターンがあり、それを知らずに新規事業を始めてはいけません。
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