経営コンサルティングサービスの活用・実態調査
-
- 調査・トレンド
- 2025年10月30日
目次
調査背景と概要
今回、Pro-D-useは経営コンサルティングサービスの利用に関する実態調査を実施した。調査機関や調査方法、調査対象は以下の通りである。
| 調査目的 | 経営コンサルティングサービスの利用に関する実態調査 |
| 調査期間 | 2025年9月1日〜10月6日 |
| 調査方法 | アンケート調査 |
| 調査対象 | 経営コンサルティングサービスの利用経験がある経営者 役員 事業責任者 部長クラス |
| 設問数 | 9問 |
調査した内容
今回の調査では、以下の9つの内容について対象者へのアンケートを実施した。
- Q1:あなたの役職を教えてください
- Q2:あなたの会社の業種について教えてください
- Q3:あなたの企業規模を教えてください
- Q4:コンサルタントを知ったきっかけ、探した方法を教えてください
- Q5:発注時に解決したいと感じていた課題を教えてください(複数選択可)
- Q6:コンサルティングの利用料金について教えてください
- Q7:経営コンサルティングの利用期間について教えてください
- Q8:経営コンサルティングで満足と感じている要因を教えてください(複数選択可)
- Q9:経営コンサルティングで不満と感じている要因を教えてください(複数選択可)
調査対象の属性
今回の調査において、対象となった人物の属性に関する結果を示している。対象者の役職、企業規模、業種は以下の通りである。
- 役職は経営者70.2%、事業責任者・部長クラス28.7%、その他1.1%
- 企業規模は1〜50名の企業が約40%、51〜100名の企業が27.0%。7割程度が小規模の企業となった。
- 業種は製造業が最多で40件、次いで情報通信業と建設業がそれぞれ32件と31件の回答となった。
役職

企業規模

業種

経営コンサルティングの利用実態
経営コンサルティングの利用実態に関する調査結果をまとめている。対象者が経営コンサルタントを知ったきっかけや発注時の課題・利用期間・利用金額は、以下の通りである。
- 経営コンサルタント利用のきっかけは紹介とインターネット検索がそれぞれ4割程度
- 発注時の課題は収益、売上の改善、または、人材課題が他の課題と比較して約3倍〜5倍程度と圧倒的多数を占める。
- 利用金額は11万円〜50万円/月が最多。次いで51万円〜100万円/月。今回の調査では、月額500万円以上の高額なコンサルティングを利用したとの回答はなかった。
- 利用期間は1年〜2年が57.2%と最も多く、次いで3ヶ月〜半年の利用が20.2%と比較的短期間での利用の割合が多い結果となった。
経営コンサルタントを知ったきっかけ

発注時の課題

利用金額

利用期間

経営コンサルティングに対する満足度
対象者の経営コンサルティングに対する満足度を示している。サービスに対する満足・不満の割合や要因、金額・期間と満足度の関係は、以下の通りである。
- 今回の調査では不満を持った方、満足した方の割合が同数程度になるように調整を実施した。
- 満足と感じている要因は「アドバイスだけでなく、実行の推進までサポートしてくれた」が51件と最も多く、次いで専門知識の豊富さ、社風を考慮した支援が評価される傾向となった。
- 不満を感じている要因は「一般論やテンプレート型のアドバイスのみだった」が55件と最多、次いで「アドバイスのみで実行はこちら任せ」「関わる時間や頻度が少ない」という点が不満要因となった。
- スポット的な利用・低料金のサービスの利用では、満足か否かに違いは見られない。一方、月額10万円以上、利用期間1年以上の場合、利用金額が高くなるほど、また、利用期間が長くなるほど満足と回答する方の割合が多い傾向が見られた。
経営コンサルティングサービスに対する満足・不満の割合

経営コンサルティングに満足している要因

経営コンサルティングに不満を持っている要因

クロス集計_金額と満足度の関係
| 利用金額(月) | 満足 | 不満 | 満足割合 |
|---|---|---|---|
| 10万円以下 | 15人 | 15人 | 50.0% |
| 11万円~50万円 | 36人 | 53人 | 40.4% |
| 51万円~100万円 | 31人 | 21人 | 59.6% |
| 101万円~300万円 | 4人 | 2人 | 66.7% |
| 301万円~500万円 | 1人 | 0人 | 100.0% |
クロス集計_利用期間と満足度の関係
| 利用期間 | 満足 | 不満 | 満足割合 |
|---|---|---|---|
| 3ヶ月~半年 | 18人 | 18人 | 50.0% |
| 1年~2年 | 42人 | 60人 | 41.2% |
| 2年~3年 | 11人 | 12人 | 47.8% |
| 3年以上 | 16人 | 1人 | 94.1% |
| 301万円~500万円 | 1人 | 0人 | 100.0% |
総括
今回の調査では、経営コンサルティングサービスは単なるアドバイザーではなく、専門知識が豊富な人材が施策実行の推進までサポートできるとクライアントは満足する傾向が見られた。
一方で、一般論やテンプレート型のコンサルティングやアドバイスのみのコンサルティングでは、クライアントは不満を持つ傾向があることが判明した。
また、利用金額が高い方が満足に繋がりやすいこともわかった。利用期間については、利用期間が長いほど満足度が高いというよりは、満足しているから長期的に利用するという因果が働いている可能性がある。
経営コンサルティングサービスを利用する際は、「専門知識が豊富なプロフェッショナルが実行推進までサポートしてくれるサービス」を選ぶと、満足する結果を得られる可能性が高い。また、コンサルタントにたいして適正な対価を支払い、長期的な関係を築いていくことも重要である可能性が高い。
コラム著者プロフィール
岡島 光太郎
取締役副社長 兼 経営コンサルタント(Co-founder)
事業の「急所」を突き、収益構造を再構築する。
実務と経営を知り尽くした、現場主義の戦略家。
経営における課題は、決して単一の要素では生じません。
営業、マーケティング、財務、システム…。すべてが複雑に絡み合う中で、ボトルネックを的確に見極め、最短距離で解決へ導くこと。それが私の使命です。
私はリクルート等の大手企業における組織マネジメントと、急成長ベンチャーの創業期という「カオス」の両極を最前線で経験しきました。机上の空論ではなく、血の通った実務経験に裏打ちされたコンサルティングで貴社の事業成長を力強くご支援します。
■専門性と実績:収益最大化へのアプローチ
私の強みは、部分最適ではなく「全体最適」の視点にあります。株式会社リクルートでは営業・企画の両面で責任者を務め、MVPほか多数の受賞歴が証明する通り「売る力」を極めました。その後、データXやアソビューといった有力企業の創業・拡大期において、組織作りから新規事業の収益化、マーケティング、事業企画までを牽引。
これら現場叩き上げの知見をベースに、現在は以下の領域をワンストップで支援しています。
▼専門・得意領域
|収益エンジンの構築|
新規事業の0→1立ち上げから、Webマーケを連動させた「勝てる組織」の仕組み化。
|DX/業務基盤の刷新|
業務プロセスを可視化し、SaaSやITシステム導入による生産性の抜本的向上。
|財務・資金調達戦略|
事業計画と連動した融資獲得、キャッシュフロー経営の強化。
■仕事の流儀
「コンサルタントが入ってレポートを出して終わり」という関わり方はいたしません。経営者様の隣で、時には現場の最前線で、貴社の社員以上に貴社の利益にコミットします。
戦略を描くだけでなく、現場が自走できる状態になるまで徹底的に伴走いたします。
■資格・認定
中小企業庁認定:中小企業デジタル化応援隊事業認定IT専門家 / I00087391
経済産業省認定:情報処理支援機関 / 第39号‐24060007(21)