製造業の後継者問題について、以下のようなお悩みを抱えていませんか?
「事業承継を考え始めたものの、後継者が見つからない」
「製造業界は後継者不足が深刻だと聞いており、会社の将来が不安」
「後継者問題を解決する方法がわからず、焦っている」
筆者が現場で事業承継を支援している体感ですと、製造業の後継者不足は、「計画的な後継者の育成」で解決するケースがほとんどです。社内に後継者の存在を浸透させることも加味すると、経営者が想像している以上に時間がかかることが多いことを理解したうえで、後継者の育成に取り掛かる必要があります。
計画的な後継者育成や、事業承継に不安がある場合は、早めに専門家への相談を検討しましょう。
筆者は「株式会社Pro-D-use」という製造業や事業承継に強い経営コンサルティング会社を経営しており、これまで多くの製造業の後継者不足問題に取り組んできました。
本記事では、製造業の事業承継の支援に知見のある筆者の経験をもとに、製造業の後継者問題について下記の内容を解説します。
◆この記事で解説すること
- 計画的な後継者選定によって事業承継を成功させた事例
- 製造業における後継者問題の現状
- 後継者不足の原因
- 後継者不足の具体的な解決策
- 後継者不足の相談先
現在、事業承継を検討している方、後継者不足に不安を抱えている方は、ぜひ以下の記事も参考にしてください。
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事業承継は「なんとなく」で進めると必ず失敗します。あなたの会社には、頼りになる事業承継に現場型の強いコンサルタントを選びましょう。
(株)Pro-D-use(プロディーユース)は「伴走・現場型で利益を押し上げる」コンサルティング支援が特徴の経営コンサルティング会社です。これまでたくさんの経営相談で「2代目・3代目の経営者支援」「コンサルタントの乗り換え」「事業拡大 / 事業再生」で数多くの実績をあげてきました。
そんな(株)Pro-D-use(プロディーユース)に、事業承継について相談してみませんか?詳しくは経営コンサルティングサービスページをご覧ください。
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▼目次
製造業における後継者選定の2つの事例
製造業において、後継者問題の対策を実施し、事業承継を成功させた下記2つの事例をご紹介します。
◆ 後継者問題を解決した2つの成功事例
- 計画的に後継者の育成を実施して承継を成功させた事例
- 公的機関を使って外部から後継者を探して成功した事例
それぞれについて、下記から詳しく解説していきます。
事例1. (株)山尾工作所|計画的に後継者の育成を実施して承継を成功させた事例
株式会社山尾工作所は、兵庫県稲美町にある金型の設計・製造や、金属部品のプレス加工などの金属製品製造を行っている企業です。
社長は取引先から事業承継について指摘されていたものの、日々の業務に追われて承継を先送りにしていました。しかし、稲美町商工会が主催する「事業承継セミナー」のチラシを見つけ、セミナーに参加。
セミナー後は中小企業診断士や税理士などと面談しながら自社の現状を客観的に評価・分析し、5年間で事業承継を完了するための計画書を作成して承継を果たしています。
事例2. (株)新家製作所|公的機関を使って外部から後継者を探して成功した事例
株式会社新家製作所は、石川県加賀市で切削や研削、塗装加工などの金属部品加工を行っている企業です。後継者問題が先延ばしになっている状態で、前経営者である剛氏が他界してしまいます。
このままでは廃業するしかないという中、藁にもすがる思いで県の事業引継ぎ支援センターに相談。創業希望者が見つかり、引き合わせからわずか9ヵ月で第三者への事業承継を成功させています。
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製造業における後継者問題の現状
では、実際に製造業における後継者問題の実状を見ていきましょう。
日本の中小企業全体の後継者不在率は53.9%
日本の中小企業全体における後継者不在率の状況は、下記の帝国データバンクの出典の通り、2018年以降減少傾向にあります。
◆ 後継者不在の割合
後継者不在率は過去最低の53.9%(前年比3.3pt低下)と、改善傾向が続いています。しかし、それでも半数以上の企業が後継者不足に悩んでいるのが現状です。
製造業の後継者不在率は45.5%
そんな中、業種別で見ると製造業の後継者不在率は45.5%と全業種の中で最低となっています。
◆ 製造業の後継者不足の割合
ただし、事業承継中に発生した想定外の事態などで承継が円滑に進まない事例も多く、業績は黒字にもかかわらず、廃業に追い込まれる可能性もあるのです。
製造業の後継者不足の4つの原因
製造業において、後継者不足が発生する主な原因は、次のとおりです。
◆ 製造業の後継者不足の4つの原因
- 後継者の見つけ方、育成の方法がわからない
- 少子高齢化
- 事業の将来性に不安がある
- 事業承継を先延ばしにしている
それぞれの原因について、詳しく見ていきましょう。
原因1. 後継者の見つけ方、育成の方法がわからない
後継者不足の原因として多いのが、後継者の見つけ方や後継者の育て方がわからず「後継者がいない」となっているケースです。
筆者はよく、「後継者がいない」と製造業の経営者から相談を受けますが、そもそも職務分掌ができておらず、どんな人を後継者に据えるべきなのかが明確になっていないケースが多々あります。
また、製造業の経営者は、育成が苦手とおっしゃる方がほとんどです。そのため、後継者にある程度の目星がついていても具体的な育成方法がわからず、結局「後継者が見つからない」となっているパターンがよくあります。
原因2. 少子高齢化
少子高齢化も、後継者不足の原因の一つです。
日本の中小製造業では、子に事業を引き継ぐ「親族内承継」が多くの割合を占めています。しかし、少子高齢化により、経営者の高齢化が進む一方で、後継者候補となるはずの子どもがいないまたは減少している場合が多々あるのです。
本来なら事業を引き継いでいる年齢であるはずの経営者が、少子化によって後継者候補が見つからず、なかなか事業承継できていないのが現状といえるでしょう。
原因3. 事業の将来性に不安がある
事業の将来性が不透明であることも、後継者不足の原因といえます。
製造業では技術革新が常に求められますが、適用するためには最新技術や市場ニーズへの対応が必要です。これらに対応できていない企業も少なくなく、後継者に大きな負担がかかることから、事業承継をためらう事態が起こります。
また、反対に業績悪化などを恐れて、後継者候補が事業の引き継ぎを嫌がるケースもあります。
これらの事情から、事業承継を行わず廃業を選ぶ経営者が多くなり、後継者不足に拍車をかけているのです。
原因4. 事業承継を先延ばしにしている
経営者が事業承継を先延ばしにしていることも、後継者不足の原因となります。
後継者の選定や育成期間を考慮すると、事業承継は最低でも5年程度の長期的な視点で進める必要があります。しかし、「日々の業務で手いっぱい」「何から始めればいいかわからない」といった現状から、事業承継を先延ばしにしているケースが多々あるのです。
事業承継を後回しにした結果、承継したいタイミングで後継者候補がいなかったり、承継前に経営者が亡くなってしまう可能性もあります。
事業承継は「なんとなく」で進めると必ず失敗します。あなたの会社には、頼りになる事業承継に現場型の強いコンサルタントを選びましょう。
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製造業の後継者不足の解決策4選
本来、事業承継は「親族内承継」もしくは「親族外承継」が断然オススメです。しかし、親族内承継や親族外承継では後継者が見つからず、焦りを感じている方もいるでしょう。
ここではそういったつながりが無い場合も含めて、以下の具体的な解決策を4つ紹介します。
◆ 製造業の後継者不足の4つの解決策
- 計画的に事業承継を進める
- 企業価値を高めて魅力のある企業にする
- M&Aを行う
- 廃業する
それぞれについて、詳しく解説をしていきます。
解決策1. 計画的に事業承継を進める
先ほどもご説明した通り、事業承継には後継者の選定や育成など多くの時間が必要です。そのため、「後継者候補がいないかもしれない」と危機感を抱いた段階で後継者を探していては、事業承継に間に合わなくなる可能性があります。
後継者を見つけ、事業承継が間に合わなくなるリスクを回避するためには、前もって計画的に事業承継の準備を進めることが大切です。早い段階で後継者候補の選定や育成を始め、余裕をもって事業承継を進めるようにしましょう。
解決策2. 企業価値を高めて魅力のある企業にする
企業価値を高めるのも、後継者不足を解決する方法の一つです。
自社の魅力や強みを分析・把握して伸ばすことで、企業価値の向上につながります。企業価値が向上すれば引き継ぐリスクが少なくなり、後継者候補が見つかりやすくなったり、M&Aで買い手が付きやすくなったりするメリットがあります。
解決策3. M&Aを行う
親族内承継や親族外承継が難しい場合にオススメなのが、M&Aです。M&Aとは、自社株式などの資本を、第3者に譲渡する形で事業を引き継いでもらう方法を指します。
M&Aの相手が見つかれば、廃業せずに事業を存続させることが可能です。ただし、M&Aの相手によっては、自社の役員や従業員にとって不利な体制になる可能性も考えられます。
そのため、経営者の想いをしっかりと引き継いでくれる相手を見つけることが重要といえるでしょう。
解決策4. 廃業する
いずれの方法でも後継者不足が解消できない場合は、最終手段として廃業を選ばざるを得ません。
親族内承継や親族外承継、M&Aで起こり得るトラブルを回避できるものの、経営資源は失われるため、従業員や取引先に不利益が生じることを把握しておきましょう。
製造業が後継者不足になった際の4つの相談先
後継者不足の深刻さは理解しているものの、何から始めればいいかわからない、どう対処すべきかわからないとお困りの方も多いかと思います。
そのような場合は、専門機関に相談するのがオススメです。製造業における後継者問題の相談先としては、主に以下が挙げられます。
◆ 製造業の後継者不足で相談すべき4つの相談先
- 事業承継・引継ぎセンター
- 弁護士・税理士
- 商工会議所
- 経営コンサルティング
それぞれの相談先について、詳しく見ていきましょう。
相談先1. 事業承継・引継ぎセンター
事業承継・引継ぎセンターとは、中小企業庁が管轄している事業承継の相談窓口です。
親族内承継、親族外承継、M&Aの相談を対象としており、事業承継計画の策定に関する支援も受けられます。
相談先2. 弁護士・税理士
法務や税務で不安がある場合は、弁護士や税理士への相談がオススメです。
弁護士は相続や株式、事業用資産について、税理士は贈与税や相続税など、事業承継税制に関する相談ができます。ただし、事務所によっては事業承継やM&Aの支援を行っていない場合もあるため、事前に確認してから利用しましょう。
相談先3. 商工会議所
各自治体の商工会議所では、事業承継・M&Aの基礎知識や、必要な取り組み、注意点などさまざまな視点で中小企業の承継を支援している機関です。
必要に応じて事業承継やM&Aをするにあたって参考になるWebサイトやガイドブック、相談機関の紹介も行っています。
相談先4. 製造業の事業承継に強い経営コンサルティング会社
製造業、および事業承継に詳しい経営コンサルティングに相談するのもオススメです。
経営コンサルティングを活用することで、事業承継の進め方や具体的なスケジューリング、企業価値向上など、専門的な視点で後継者不足をサポートしてもらえます。
(株)Pro-D-useでは、経営者が抱える悩みに寄り添い、これまでに以下のような後継者不足をはじめとする製造業の事業承継における課題をコンサルティングしてきました。
◆(株)Pro-D-useに寄せられる製造業おける後継者不足の課題
- 後継者・次世代人材を育成するための土台づくりがしたい
- 事業承継に向けて組織・経営体制の変革を行いたい
- 経営者の考えや想いを反映させて事業承継したい
- 承継者に寄り添った事業承継がしたい
より詳しく知りたい方は、以下ページから製造業における後継者不足のコンサルティング事例をご覧ください。
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(株)Pro-D-use(プロディーユース)は「伴走・現場型で利益を押し上げる」コンサルティング支援が特徴の経営コンサルティング会社です。これまでたくさんの経営相談で「2代目・3代目の経営者支援」「コンサルタントの乗り換え」「事業拡大 / 事業再生」で数多くの実績をあげてきました。
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製造業の事業承継は早めの準備が必須!行き詰まったら専門家相談を推奨
本記事では、製造業における後継者不足の現状や原因、具体的な解決策について解説しました。
製造業だけでなく、中小企業全体においても後継者問題は改善傾向が続いています。しかし、半数近くもの企業が後継者不足に悩んでいるのが現状であり、打破するには何らかの対策を講じる必要があります。
とはいえ、「何から始めればいいかわからない」「進め方が合っているのか不安」など、後継者不足を始めとする事業承継でお困りの方も多いのではないでしょうか。
Pro-D-useは、「事業承継がうまく進まない本当の理由」を可視化し、貴社の現場に入り込んで一緒に実行する経営コンサルティング会社です。これまで多くの事業承継に関する相談を受け「財務戦略の立て直し」「後継者・次世代人材の育成」など、多くの実績をあげてきました。
事業承継の進め方からスケジューリング、後継者の育成まで一貫してサポートするため、後継者不足を始めとする事業承継に少しでも不安がある方は、お気軽に無料経営(事業承継)相談フォームからご相談ください。
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