コンサルタントが企業にどのような効果もたらしてくれるのかが分からない
コンサルタントに任せても費用がかさむだけではないか…
経営コンサルティングに依頼を検討していても、依頼するには少なくない費用が必要となるため、導入をためらっている経営者の方もいるのではないでしょうか?
しかし、企業が経営コンサルタントを活用することには多くのメリットがあります。他者からみた自社の強みや問題点を把握することで、更に会社のレベルアップにつながるのではないでしょうか。
また、経営コンサルタントの依頼をするときには、費用対効果を考えることが肝心です。どれくらいの期間で効果が出始めるのかを予測することが大事ですが、どのようにして費用対効果を高めるのかよくわからないというお悩みもあるのではないでしょうか。
そこで今回は、経営コンサルタントに依頼をするメリットとデメリットについて詳しく解説していきます。
この記事を読み終えると、こんなことが実現できます
- コンサルタントを活用するメリットを知り、自社の抱える問題点の解決に繋げることができる。
- コンサルタントを依頼する際の費用対効果を理解し、社内でのマンネリを解消し業績アップへと導ける。
それでは早速、読み進めていきましょう。
▼目次
経営コンサルタントを活用するメリットや効果
経営コンサルタントは、企業が抱える課題を見極め、解決のためのアドバイスやノウハウ、リソースを提供してくれる存在です。
企業が経営コンサルタントを活用することには、以下のような多くのメリットがあります。
1. オーダーメイドのアドバイスを受けられる
企業が抱えている悩みや問題点、目指す方向性はそれぞれ異なるものです。
経営コンサルタントは企業の業種や得意分野、経営手法や従業員数などあらゆるポイントを見極めた上で、その企業に合わせたオーダーメイドのアドバイスをおこないます。
優秀な経営コンサルタントは、さまざまな分野に関する豊富な知識と経験を持ち合わせています。
コンサルティングを依頼すれば、企業が抱える問題を的確に指摘し、解決策を提示してもらえます。
いつも孤独に意思決定をしている経営者にとって、企業の状況を見極めた上で最適なアドバイスを受けられるのは心強いものです。
2. 社内業務の効率化を推進できる
外部の経営コンサルタントの活用によって、業務のプロセスに大きくテコ入れをするという手法もあります。
経営コンサルタントの活用法には、たとえば既存のマニュアルを変更したり、アナログでおこなっていた業務をITシステムに移行したりといった改革が挙げられます。
アドバイスをもとに既存のフローや運営体制を見直せば、業務の効率はアップし、生産性が上がって利益が上がりやすくなります。
3. 外部からリスクを察知できる
社内のスタッフとは、これまでの仕事で築き上げてきた確固たる関係性があります。
とはいえ、同じ社内にいるからこその甘えが出たり、曖昧に済まされてしまったりするケースもあるものです。
経営コンサルタントは、外部から客観的に経営の問題点を指摘してくれます。
また、社内のスタッフがなかなか気づけないリスクを指摘できるのも、外部からの視点ならではといえます。
経営に多角的な視点を取り入れたいと考えている企業は、外部の経営コンサルタントを活用してみましょう。
4. 他社の成功例や失敗例を反映した決断ができる
経営コンサルタントは、他社でさまざまな事例を担当してきた豊富な経験や知見を持ち合わせています。
また、各業界における成功例や失敗例を把握しています。
自社や特定の業界に関する情報やノウハウは持ち合わせているものの、外部の情報にはあまり明るくないという企業は少なくありません。
経営コンサルタントは、他社の事例や知見といった新たな視点を企業にもたらしてくれます。
同業種だけでなく他業種の事情にも明るい経営コンサルタントを選べば、多種多様な提案を得ることができます。
5. 情報を冷静に整理できる
社内のミーティングでは、つい話がヒートアップし、結論がまとまらないまま終わってしまうこともあるものです。
しかし、プロジェクトを遂行するためには、得られた情報を冷静に分析し、整理しておくことが肝心です。
経営コンサルタントは、必要な情報を客観的に整理したうえで、効率的かつ論理的なアドバイスを行います。
また、あらゆる問題を解決するためのノウハウをもとに情報を可視化してくれるのも経営コンサルタントの特徴です。
6. 社内や業界の慣習からの脱却を図れる
企業は戦略を考えるとき、無意識のうちに社内や業界の慣習や常識に従って動いているものです。
慣習や常識はもちろん大切ですが、その枠内でのみ考えていても新しい道はなかなか開けないものです。
また、社内の感覚のみで経営を続けていると、顧客が求めているようなものを生み出せなくなるおそれがあります。
外部のコンサルタントを迎え入れることには、慣習や常識から脱却できるというメリットがあります。
社内ではなかなか生み出されない斬新なアイディアや提案が、マンネリを打開する有効策になるケースも多いものです。
7. 社内の反対意見に対処できる
プロジェクトを満場一致で推し進められるケースはそれほど多くありません。ときには反対意見を真っ向からぶつけられたり、社内で勢力が割れて大きな軋轢につながったりすることもあります。
経営コンサルタントのアドバイスは、社内の反対勢力を説得する材料として活用できます。通常、経営コンサルタントはデータや過去の事例に基づいた冷静なアドバイスをしてくれるものです。
コンサルタントを活用して提案をしてもらい、反対意見が出にくくなるよう権威づけをしてプロジェクトを進めていくという手法もあります。
信頼できる経営コンサルタントの助言をもとに、反対する勢力を説得できる材料を集めていきましょう。
8. スピーディーに業務を推し進められる
社内でプロジェクトチームを結成して1つずつ問題を解決していくという手法にも良さはあります。
とはいえ、社内チームによるプロジェクト遂行には、意見の衝突や情報不足を原因とするもたつきが起きることがあります。
経営コンサルタントを活用すれば、社内のプロジェクト運営がスピードアップします。
コンサルタントに任せることで一つひとつの決断が早くなり、スピーディーかつ確実にステップアップしていけるのです。
プロジェクトの遂行にスピード感が足りないと感じるときには、経営コンサルタントを活用してみるのもよいでしょう。
9. スタッフがそれぞれの業務に集中できる
社内でプロジェクトを進行させるときには、情報収集や情報分析、戦略の策定などさまざまなタスクが発生します。
ときには多くのタスクに振り回され、本来の業務がおろそかになってしまうこともあるかもしれません。
また、専門外の仕事をしなければならなくなり、効率が落ちてしまう可能性も考えられます。こういった問題が起きているときにこそ、経営コンサルタントの活用がおすすめです。
経営コンサルタントは情報を整理して戦略を練り、プロジェクトの舵切りに関するアドバイスをしてくれます。
こういった業務を担ってくれる存在がいれば、社内でやるべき仕事にそれぞれのスタッフが集中できるようになります。
10. 企業全体の意識が変わる効果も期待できる
経営コンサルタントを介入させることは、社内全体の意識改革につながるかもしれません。
経営コンサルタントは、社内スタッフと一丸となって現状分析やプランニングをおこないます。
プロジェクトを抱えている場合には、成功に導くためのさまざまなサポートをしてくれます。
経営コンサルタントを介入させての業務の経験は、スタッフに大きな意識改革をもたらします。
コンサルタントのノウハウや姿勢を学ぶことによってスタッフの潜在的な能力を引き出せることは、大きなメリットといえます。
経営コンサルタントを活用したことがきっかけで社内全体の意識が変われば、経営コンサルティングはこれまでの社内運営に風穴を開けるまたとない機会といえるでしょう。
経営コンサルタントの利用にはデメリットもある
うまく経営コンサルタントを活用できれば企業には大きな利益がもたらされます。
しかし、コンサルタントを入れることにはメリットだけでなくデメリットもあるものです。
とくに、
- コンサルタントとのミスマッチが起きる可能性があること
- 費用対効果が悪いまま、コンサルタント費用がかさんでしまう
- 経営コンサルタントに依存してまう
- 社内にノウハウが定着しない
などの点は、初めてコンサルタントを活用する経営者のよくある失敗です。
ここからは、経営コンサルタントを利用するデメリットをチェックしましょう。
1. 費用対効果が悪いまま、コンサルタント費用がかかる
あらゆるサービスを利用するときには費用がかかるものです。これは経営コンサルタントへの依頼をおこなうときも同じです。
経営コンサルタントに依頼してから一定の効果が出るまでには時間がかかります。
経営状況がなかなか回復しない時期には、コンサルタント費用が企業にとっての大きな負担となる可能性があります。
また、まとまった費用を投じて外部のコンサルタントと契約することに反対意見をもつスタッフもいるかもしれません。
閉鎖的な体制をもつ企業では、費用面の問題が原因でコンサルタント依頼ができなかったり、効果が出る前に契約が打ち切りになってしまったりするケースもあります。
また、安いからといって効果の出ていないコンサルタントとずっと契約し続けることもリスクが高いです。
費用を支払うのであれば、どれだけの効果があるのかはしっかりと見極めながら、契約を継続するようにしましょう。
2. コンサルタントとのミスマッチが起きることがある
せっかく経営コンサルティングを依頼しても、提案内容が自社の方向性に合っていなければ十分な効果は得られません。
財務分野やIT分野など、経営コンサルタントにはそれぞれ得意不得意があります。
もちろんオールラウンダーもいるものですが、特定の分野に対して専門知識を持ち合わせていないコンサルタントと契約に至るケースもあります。
こういった場合には支払った費用に見合うだけのアドバイスを得られないことがあるので注意しましょう。
3. コンサルタントに頼りきりになってしまう
優秀な経営コンサルタントを登用したことがきっかけで、社内の意思決定がうまく行われなくなるケースがあります。
本来、業務における決定を行うのは社長やリーダーです。
しかし、社長やリーダーが現場を離れ、コンサルタントが指揮をとるような形になってしまう例もあるのです。
コンサルタントが企業を私物化するような状態が続くと、企業の運営がうまくいかなくなります。また、スタッフのモチベーションが下がる可能性も考えられるので注意が必要です。
4. コンサルタントのノウハウが定着しないことがある
経営コンサルタントを介入させたあとに社内にノウハウが蓄積され、業績がアップする例は少なくありません。
その一方で、せっかくコンサルタントを入れたにもかかわらず、継続的な成長がみられないケースもあります。
コンサルティングの効果が持続しない大きな原因は、社内に蔓延する受動的な感覚です。
経営コンサルタントの言いなりになり頼り切ってしまうと、ノウハウを得られずに終わってしまうのです。
経営コンサルタントを活用するときには、スタッフが能動的に業務に関われるよう意識づけをおこないましょう。効果的な手法や問題の解決策を提示された場合には、その手法や策を社内に定着させるよう、スタッフが一丸となって取り組むことが肝心です。
5. 適切な提案をしてもらえないことがある
有能な経営コンサルタントは、企業の業種や状況に合わせたフレキシブルな提案をしてくれます。しかし中には、当たり障りのない提案をするだけのコンサルタントもいるものです。
こういった問題が起きる大きな原因は、コンサルタントが得意とする分野と企業側のニーズの不一致にあります。企業の実態や問題点に沿った具体的な提案が得られなければ、状況が改善する見込みはありません。
コンサルティング依頼をするときには、企業のスタイルに合うコンサルタントを慎重に選びたいものです。
経営コンサルタントの費用対効果を高めるには
経営コンサルタントを利用したにもかかわらず十分な成果が得られないのでは、時間や費用が無駄になってしまいます。
経営コンサルタントを選ぶときには費用対効果を意識しましょう。
とはいえ、コンサルタント依頼を行うときには、契約費用が高いか安いかといった点だけでなく、広い視点を持ちたいものです。
支払った費用に対して大きなリターンを得られるのであれば、コンサルティング費用が多少高くても元はスグに取れるということになります。
たとえコンサルタントを入れたことがきっかけで企業に成長がみられたとしても、それ以上コンサルティング費用を支払っているという場合には、やはり費用対効果は低いということになります。
なお、経営コンサルタントの活用によって企業が得られるのは純粋な売り上げのアップや利益だけではありません。
コンサルタントの活用がきっかけで社内のモチベーションが上がり、ノウハウが蓄積されていくケースは多いものです。また、コンサルティングを受けたあとに社内にイノベーションが生まれる点も無視できません。
経営コンサルタントの登用はいわば、社内の意識改革を見据えた投資といえます。経営コンサルタントの費用対効果を考えるときには、単純な利益にとらわれず、あらゆる観点からその価値を見極めたいものです。
経営コンサルタントの費用対効果は人件費に換算するとよい
コンサルタントを活用したときの費用対効果は、人件費に換算して考えるとわかりやすくなります。
まずは、コンサルタントに任せた業務を社内でおこなった場合のコストを考えてみましょう。
社内のスタッフではできない専門性の高い業務をコンサルタントに依頼したときには、1日あたりの依頼費用を算出するのもよいでしょう。
経営コンサルタントに依頼するときには大まかな費用のイメージをつかみ、費用対効果を推し量ることをおすすめします。
メリット・デメリットを理解したうえで経営コンサルタントへ依頼しよう
経営コンサルタントの主な仕事は助言やサポートです。
しかし、目に見えないサービスを受けることに不安を感じる経営者もいるかもしれません。
経営コンサルタントの活用には、企業の問題を解決しマンネリを打開するという大きなメリットがあります。
企業の問題点を指摘し解決へと導いてくれるコンサルタントは、悩みを抱える企業の強い味方となってくれるはずです。
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