2代目社長が「事業承継につまづく原因」について知りたいと悩んでいませんか?

今度、創業者から2代目に社長が交代する。2代目経営者の会社って、経営は安定するのかな…?自分の将来に影響するから知っておきたい。

会社を継ぐ予定だけど、継業の注意点や、うまくいってる2代目社長の共通点を勉強しておきたい。

あの有名企業、実は2代目社長が大きく成長させたんだ。その成長の裏には何があったんだろう?
実は、2代目社長が最も「事業承継に失敗する」可能性が高く、かつ、その失敗原因も限られています。
なぜなら2代目社長は、前社長である創業者を自分との比較対象にしてしまい、会社が本来あるべき姿に向かっているかどうかを正確に把握できていないことが多いからです。
筆者は「株式会社Pro-D-use」という経営コンサルティング会社で、これまでたくさんの「2代目社長の事業承継」の成功も失敗も見てきました。

本記事では、2代目社長が事業承継につまづいてしまう原因や事業継承の重要なポイントについて解説します。
先代の経営する会社を引き継ぐ際の注意点は以下。
- 今の会社の理念をきちんと把握して推し進める
- 理念や方針への転換がある場合には理念開発を行う
- 今後の方針や組織体制などを明確に示した上で、従業員に思いを理解してもらう
この記事を読めば、こんな事が実現できます。
- 組織崩壊による経営悪化リスクを防げる
- 承継事業をスムーズにして、堅実な事業体制と事業成長に繋がる
- 方針転換や、組織改革でやるべきことが分かる
今回の記事を参考に、2代目社長が事業承継につまづいてしまう原因について理解を深めてみてください。
また当社では「3代目社長の事業継承の注意点」についても解説していますので、詳しく知りたい方は、ぜひ読んでみてください。
経営コンサルタント選びは「なんとなく」で進めると必ず失敗します。あなたの会社に貢献するコンサルタントを選ぶなら、多角的な視点で選定しましょう。
「(株)Pro-D-use(プロディーユース)」は「伴走・現場型で利益を押し上げる」コンサルティング支援が特徴の経営コンサルティング会社です。これまでたくさんの経営相談で「はじめての経営コンサルタント」「コンサルタントの乗り換え」「事業拡大 / 事業再生」で数多くの実績をあげてきました。
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▼目次
2代目社長が事業承継につまづく原因

2代目社長が事業承継につまづく原因は、2代目社長が創業社長の背中ばかり追いかけてしまうことが原因といえます。
2代目社長の比較対象が創業社長だと、会社が本来あるべき姿に向かって経営を進めていくことができなくなってしまうリスクが高くなってしまいます。
2代目社長が苦労する点

2代目社長が会社を継ぐ際に苦労する点については、主に以下の3つがあります。
- 人間関係
- 精神的プレッシャー
- 経営状態の悪化
それぞれの項目を紹介します。
1.人間関係
2代目社長が苦労する点は、社員との人間関係です。
親族から会社を引き継ぐ際には、社員から根拠のない反発心を抱かれるケースが多くみられます。
また、社内だけではなく取引先でも、信頼が落ちてしまうケースもあります。
2.精神的プレッシャー

2代目社長は、従業員の雇用の維持や親が守ってきた会社の存続など背負うものが多くあるので、精神的プレッシャーがあります。
社長という立場から、抱えている悩みを誰にも相談できなかったり、愚痴や弱音を吐くことができなかったりして、精神的に病んでしまう二代目社長も多いです。
孤独感を強く感じてしまい、社内外問わずに周りが全員敵に感じてしまう負のループに陥ってしまうでしょう。
3.経営状態の悪化
会社を引き継いだ後に、経営状態が悪化してしまうケースもあります。
経営状態の悪化は2代目社長のせいにされてしまうケースが多いです。
また、引き継いだ会社の経営状態が想像以上に悪かったというケースもあります。
事業承継の重要なポイント

事業承継の重要なポイントについては、主に以下が挙げられます。
- 理念を追いかける
- 理念開発を行う
- 社長の熱意を伝える
それぞれのポイントを解説します。
1.理念を追いかける
事業承継では、前社長の背中を追いかけるのではなく、会社の理念を追いかけることが重要です。
実際に、100年以上続いている企業であれば、社長が代わり続けても、常に理念を追いかけています。
2.理念開発を行う

事業承継の際に会社に理念が言語化されていない場合には、理念開発を行うようにしましょう。
理念が経営の中心にある「理念経営」ができていれば、やるべきことが明確になり、決断のスピードを高められます。
社員一人ひとりが理念にもとづいた行動ができるようになれば、結果的に企業の成長速度も加速させられるでしょう
3.社長の熱意を伝える
理念経営を続けるには、社長の熱意を社員に伝えることが重要です。
会社の理念を作ることは比較的簡単ですが、理念経営を続けることは非常に難しいです。
理念浸透を実施するメリットには、以下の4つが挙げられます。
- 組織としてさらに成長できる
- 意思決定のスピードを早くなる
- 社員が成長しやすくなる
- リーダーがマネジメントしやすくなる
しかし、理念浸透は実行が大変にも関わらず、すぐには目に見える効果が現れないので、継続的に続けていくことが大切になります。
事業承継の手順

事業承継の手順については、以下が挙げられます。
- 事業承継の準備
- 経営者が事業承継の準備の必要性を認識する
- 現状分析
- 組織体制の再構築
- 事業承継の実施
- 事業承継計画の策定
それぞれの項目を解説します。
1. 事業承継の準備
事業承継を行うには、後継者の育成が必要になるので、事業承継を正しく行うためにしっかりと準備期間を設ける必要があります。
後継者の育成には5〜10年の時間が必要だと考えられていますが、実際に事業承継の準備に取り組んでいる会社は少ないのが現状です。
実際に、創業30年後の存続率が低い理由にも、事業承継の準備が正しく行われていないことが原因とされています。
2. 経営者が事業承継の必要性を認識する

経営者が事業承継の必要性を認識させる必要があります。
事業承継は、会社全体の将来像を考えることと同じ意味になるので、会社が成長している段階で事業承継の必要性を認識する必要があります。
現在の経営状態や将来的な事業のビジョン、ビジョン達成に必要なものなどを考えてください。
3. 現状分析
将来の経営方針を決めて、その実現に向けた経営状態の分析を行なっていきます。
現在の経営状態で市場の変化に対応できるのか、競合と比較した会社の強みや弱みの再認識などのさまざまな観点から評価を行うことで、自社の課題を見つけます。
また、会社の賃借関係や経営者の個人資産などの確認を行い、2代目社長に残せる経営資源を明確にしましょう。
4. 組織体制の再構築

現状分析が完了したら、後継者にとって魅力的な会社にするために、組織体制の再構築を行います。
会社の強みを確立するのはもちろん、業務効率化や社員のモチベーションアップなどを目指し、会社全体の磨き上げも実施します。
事業承継する前に企業価値の高い魅力的な会社にすることで、事業承継直後に経営が低下しやすくなってしまうリスクを軽減できるでしょう。
5. 事業承継計画の策定
事業承継を確実に実行するために、事業承継計画の策定を行います。
事業承継計画の策定とは、中長期的な経営方針や目標を設定して、具体的なアクションプランを計画に盛り込んでいきます。
会社の経営理念をしっかりと盛り込むのはもちろん、どのようなミッションやビジョンを持っているか、経営者の思いの言語化をすることが重要です。
6. 事業承継の実施

事業承継計画の策定が完了したら、実際に事象継承の実施を行います。
経営理念をしっかりと教えるのはもちろん、後継者に株式と経営権を集中させるために自社株式を贈与することで、スムーズに事業承継を進めることが可能です。
また、事業承継後の経営を安定させるために、金融機関からの借り入れやベンチャーキャピタル、ファンドからの出資などを実施し、資金調達を行います。
税金対策
事業承継には、後継者が資産や株式を取得することに伴い、以下の税金が発生します。
- 相続税
- 譲与税
- 所得税
事業承継税制を利用することで、本来支払うべき多額の相続税や譲与税の納税猶予が受けられます。
また、特定事業承継税制を活用することで、事業承継時の全株式に対して、相続税や譲与税の納税が全て猶予されます。
しかし、事業承継税制を活用するには、定められている項目を満たす必要があるので、あらかじめ確認をしておくようにしましょう。
2代目社長の成功事例

2代目社長の成功事例については、以下の2つがあります。
- スノーピーク
- 石坂産業
それぞれの成功事例を紹介します。
1. スノーピーク
大手アウトドアブランドのスノーピークは、事業承継した2代目社長によって東証一部上場まで引き上げることに成功しました。
「今はまだないもの、自らが求めるものを作る」という姿勢で事業を行なっており、以下の経営理念は現在も変わることなく受け継がれています。
私達スノーピークは、一人一人の個性が最も重要であると自覚し、
同じ目標を共有する真の信頼で力を合わせ、
自然指向のライフスタイルを提案し実現するリーディングカンパニーをつくり上げよう。
私達は、常に変化し、革新を起こし、時代の流れを変えていきます。
私達は、自らもユーザーであるという立場で考え、
お互いが感動できるモノやサービスを提供します。
私達は、私達に関わるすべてのものに良い影響を与えます。
アウトドア商品を販売するにあたって、自分たちが製品に込めた思いをお客様にしっかりと伝えることが必要という思いが生まれることで、社員のモチベーションアップなどにもつながりました。
2. 石坂産業

石坂産業は、産業廃棄物のリサイクル化・軽量化98%を実現している大手環境推進企業です。
2代目社長の石坂典子氏が会社を継いだ際には、焼却事業によって環境を汚染しているなどと非難を浴びている状態でした。
しかし、地域社会に必要とされる会社にするためにはどうすれば良いのか必死に考え抜いて、大胆な改革を実施してきました。
具体的には、主力事業だった焼却事業からは撤退し、混合廃棄物をリサイクルできる技術を構築。
2013年には経産省から「おもてなし経営企業選」にも選ばれるまでに成長しました。
2代目社長の事業承継を成功させよう!

今回は、2代目社長が事業承継につまづいてしまう原因について知りたい方に向けて、事業承継の重要なポイントや事業承継の手順を紹介しました。
事業承継の重要なポイントについては、主に以下が挙げられます。
- 理念を追いかける
- 理念開発を行う
- 社長の熱意を伝える
今回の記事を参考に、事業承継を成功させてみてください。
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