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中小企業の社長への処方箋「”俺がやったらうまくいくのに”志向」

中小企業の社長への処方箋「”俺がやったらうまくいくのに”志向」

こんにちは、Pro-D-useの小笠原です。本日は社長あるあるコーナーの記事を上げさせていただきます。
よくお客様からお伺いする声の中で、今回は『俺がやったらうまくいくのに』という経営者・管理職のボヤキに注目をしたいと思います。「自分一人では会社を大きくできないのは分かっているが、なかなか周りの社員が成果を出してくれない…」そんな悩みを持っている経営者の方は、ぜひ一度ご一読していただき、自分や自分の会社に当てはまっていないか考える機会にしていただくと共に、仕組みで解決できる様であれば是非、ご参考いただければ幸いです。

売上の上がる評価制度の作り方

成長企業の社長が陥る「自分だったら…」の思考

『俺がやったらうまくいくのに』

この言葉を発しがちなのは、ある程度ビジネスにおいて、すでに自分で物事を形にしてきていらっしゃる成功者の方です。
業績を上げていて、キャパシティオーバーで、様々な仕事を社員や外部業者にアウトソースすることを余儀なくされ、人の採用も積極的に行なっている成長著しい企業の社長にとても多いです。

様々な業務に細やかなPDCAがあるからここまでやってこれたという自負と、とはいえ、何も知らない社員には仕事を振らねばならないのですが、しかしいざ仕事を振るとなると「本当に大丈夫なのか」ヒヤヒヤしてしまったり、実際に自分で行っていたときには起きないような失敗を目の当たりにすると、「俺がやったらうまくいくのに、俺がやった方が早いんじゃない?」という言葉が頭の中によぎってきます。この言葉が頭の中をよぎり始めたら、『事業がうまくいっている』今までの成果を評価するとともに、『この先に関しては、同じやり方ではうまくいかない』ということを認識しましょう。

社長と社員間の想いのギャップが起きる原因と簡単にできる対策

そもそも会社を起業するときは、自分ひとりで全ての仕事を行っていたはずです。
経営、営業、経理、人事、総務、製造、広報など、様々なことを一人で行う必要があります。圧倒的な業務過多の中で、優先順位をつけつつ、一人〜少人数で会社を大きくしてきたと思います。

当たり前ですが、このすべての過程は、新しく入社してきた人達は知りません。社長が当たり前にこなしている仕事は従業員にとっての当たり前ではありません。このような「知らない人たち」にキチンと会社のあゆみや、やり方を教えてあげること、すなわち最重要課題を、営業戦略から組織戦略に頭を切り替えて仕事に取り組むことが必要です。

例えば、今の景況感だと、既存のお客様に価値を提供するだけでも会社が成り立っていても、昔からの社員さんは、業績が悪いときは、新規の飛び込み・電話営業などを死にもの狂いで行っていたこともあると思います。これから先に、少し景況が悪化し、また新規営業の必要性が出た時に、その経験を知っている社員と、知らない社員では、行動に大きな差が出ます。
また、意思決定にも大きな差が出てしまうでしょう。いざという時に、会社の業績を戻すための当たり前の行動が起こせる社員がどれ程いるでしょうか、会社に最悪のケースが起きた時に、また、最悪なケースが起きる前に思考・行動できる社員を育成することが会社の成長が停滞してきたときには必ず必要になります。

研修やノミニケーションなどで、会社の歴史や仕事の上で大事なことは、十二分に語って頂きたいと思いますが、それをするのもとても大変な作業になります。私たちはそんな会社にはコミュニケーションの場を提供するとともに、人事評価システムの変更のご提案をしております。

現在、「ブラック企業」という問題も多々起きておりますが、ことベンチャー企業でいいますと、労働時間の問題は現実的にうまくコントロールすることの方が難しいと思います。私は、「ブラック企業」というものは、会社を主語としたときに、会社にしかメリットのない方向への事業推進であると考えています。
お客様のため、はもちろんですが、会社のためにも、従業員のためにもなりうる事業推進であれば、労働時間ではなく、従業員自身が自分のため、チームのために自発的に働くものではないでしょうか?
ここは、非常に大きな違いだと思いっていて、「我が我が」を考えるブラック企業ではなく、従業員全員にとってメリットのある事業推進を考える”レッド企業”を育てていくことを私たちのミッションでもあるのです。

会社全員で頑張る土壌を作れる賞与システム

レッド企業となるにあたって、手っ取り早い賞与による評価システムがあります。「労働分配率にコミットした賞与制度です」下記にご説明いたします。

・売上-原価=粗利益
・人件費/粗利益=労働分配率

労働分配率とは、原価を引いた粗利益のうち、どのくらいを人件費として使っているかを表す数字指標です。
この労働分配率ですが、業界によるものの大体50%が適正になります。例えば売上1000万円、原価300万円であれば粗利は700万円、労働分配率が50%であれば、人件費は350万円ということになります。
仮に、分配率50%を固定した人件費350万円よりも実際の人件費が300万円と低ければ、余った50万円は賞与で還元するという仕組みです。

ようは、会社の儲けである粗利の半分は従業員に渡すのでその中でみんなも稼ぎなさい、会社はそこには手を付けないよ
という名目で賞与を明確に従業員に支払うというのが「労働分配率にコミットした評価制度」です。

これをすることで、従業員自身も
1.売り上げをあげること
2.原価を下げること
3.人件費を削ること
この3つを考えるだけで、自らの賞与を上げることができるのですから、会社と一緒に利益を伸ばす活動にコミットできるのです。

特に金を生む職種である、販売・営業や、費用を出しやすい機械を作る製造業務など、基本的に最初に社長から離れていく仕事でもありますから、こういった方たちに、利益ベースでモノを考えさせることはとても重要でございます。

この制度はホワイトカラーの仕事だけでなく、飲食店などのサービス業にも適応することができます。
飲食店に導入した際には、ランチ・ディナータイムの営業時間別の売上・原価・人件費を算出した結果、社員の方々が自主的に「あれ?平日ランチって全然もうからない、これやってたらボーナス減る!」というとこに気付いてくれて、結果平日ランチをやめる決断を社長も下しました。

また、これを行うことで、人件費以外の販管費へ従業員の目が向かうことも少なくなります。当然、労働分配率で評価を下せば、会社の業績が悪ければ、会社も従業員も収入が減ることになります。ベースの給与を上げて、固定費を上げる必要もないのでとてもオススメな賞与制度です。

話を戻しますが、会社が○○億円の壁というのにあたった気がしたら、そこが間違いなく、「営業戦略から組織戦略へ」経営の重要課題がシフトしているといって間違いありません。
その時は、今回ご紹介した「労働分配率による賞与制度」のような、会社だけでなく、社員にも儲かる明確な指標を用意してあげて、「ブラック企業」ではなく「レッド企業」として業績にコミットできるチームをいかにつくるのかということに集中して頂きたいと考えております。

まとめ

「俺がやったらできるのに」は当たり前ですし、そう思っている限り、○○億円の壁は突破できませんから組織課題に目を向けて、会社に合った仕組みを導入していきましょう。